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ドキュメンタリー『邪悪な天才: ピザ配達人爆死事件の真相』ネタバレなしの感想。事実は小説より奇なりの典型的実話

投稿日:4月 15, 2019 更新日:

■評価:★★★★☆4

「配達の仕事をしている人は注意してください系番組」

【ドキュメンタリー】邪悪な天才: ピザ配達人爆死事件の真相のネタバレなしの感想、レビュー、批評、評価

2003年8月、アメリカのペンシルヴェニア州にあるとある銀行が強盗の男に襲われる。「GUESS(推理しろ)」と書かれたTシャツを着た男は通報を受けた警察に取り押さえられる。男には首輪が付けられており、「これは時限爆弾だ!」と言う。男はピザ屋の配達人で、注文を受けて向かった先の電波塔の小屋にいた人物に首輪をはめられ、強盗をしてくるように命じられたとのこと。さらに男は、1時間以内に渡された9枚のメモの指示通りに動いたら爆弾を外せるカギが手に入ると言う。果たして彼は助かるのか。そして彼に首輪型の爆弾を仕掛けた犯人は誰なのか?

結論から言うと、めちゃくちゃ面白い。
こんなに先が気になるドキュメンタリーを見たのは久し振りだ。
物語とは違い、ドキュメンタリーというノンフィクションの重みに思わず敬遠してしまう人は多いだろうし、私もその一人だが、この作品はエンターテイメント性が非常に高い。
もちろん実話ではあるので、面白いという表現が適しているとは言い難いのだが。
犯行当時の様子をTVクルーがしっかりとビデオカメラに収めており、取り押さえられたピザ屋の配達人であるブライアンと警察の生々しいやり取りを見ることもできる。

面白い理由の1つとして、序盤から「謎解き」要素に満ちており、
思わず見ているこっちは、「誰が犯人なのか」「一体どんな動機でこんな事件を起こしたのか?」
といった疑問が浮かばざるを得ない。
観進めていくうちに怪しい人物が次々と現れ、余裕も出てくるので仮説を立てだす。
「こいつが犯人なんじゃないか」「こういう動機で犯行に至ったのではないか」
その仮説が正しいのかどうが、早く知りたくなってしまい、気が付いたら次のチャプターを再生している。
1話が1時間弱で、全4話で構成されているので1日ですべて見れるボリュームなのもいい。

1話の概要はこういった感じだ。
ブライアンから首輪を取り、使われているものの素材などから辿ろうとするがわからない。その辺に転がっている廃材から作られているようだ。
爆弾自体もあまりに精巧につくられているため、犯人は頭が良く爆薬への造形も深いといった推測が警察によって立てられる。
ブライアンが持っていたメモに書かれた文字も小さく、隅から隅までびっちりと書かれていることから、犯人は自分の頭の良さを誇示するような印象も受けられる。
さらに警察は、「本当に1時間以内に指示通りの場所に向かってカギを手に入れることが可能なのか?」といった検証を始める。
指示された森の中に進むと、1台の青いバンと遭遇する。
この車は向かいにいるのが警察だと分かったのか、すぐに引き返してしまい、警察は逃がしてしまう。
2話では現場に近い場所で、新しい事件が勃発する。
ウィリアム・ロススタインという男が、マージョリー・ディール・アームストロングという知人女性が自宅に遺体を持ち込んだと通報してきた。ピザ配達人爆死事件とどういった関連性を持っているのか。

多くの関係者が出てくるのだが、容疑者のキャラ立ちも凄い。
警察がすっかり信用しているウィリアム・ロススタインという男。
彼は、マージョリーが遺体を持ち込んだ際の現場検証に立ち会い、丁寧に説明する。
確かに振る舞いは紳士然としているのだが、こいつの部屋がゴミ屋敷なのだ。
明らかに精神的に問題を抱えているレベルの荒れ具合。
そして遺体を持ち込んだらしい強烈な容貌を持つマージョリーとも親交が深い。
本当にこいつはいい奴なのか?
そして、そんなマージョリーが命を奪ったとされる男はいったい何者で、なぜ始末されなければならなかったのか。
とにかく観れば見るほど、次々と疑問がわき出てくる。
最後にはだいたいの疑問は解消されるので、そこは安心していい。

多くの容疑者たちは自分を守るために、ウソをつきまくる。
空気を吸う感覚でウソをつくので、もはや何が真実なのかわからない。
私が気になったのは、こういう人間を見ると、親が気になってしまう。
こういう子供を産んだ親は一体どんな人間なのか。
★が1つ足りない理由を挙げるとしたら、この点だ。
なぜ、このような犯罪を犯す人間が生まれたのか、といった視点で深掘ってくれたら、個人的には大満足だった。
あくまで「ピザ配達人爆死事件の真相」が主題なので、テーマからは外れてしまうのだろう。

NETFLIXを入会するキッカケとなったこのドキュメンタリー。
思った以上にミステリー要素が強く、おすすめです。

■八仙飯店之人肉饅頭

■カエル少年失踪殺人事件

■冷たい熱帯魚

邪悪な天才: ピザ配達人爆死事件の真相の作品情報

■Wikipedia:邪悪な天才: ピザ配達人爆死事件の真相(英語。翻訳して見てね)
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):80%
AUDIENCE SCORE(観客):82%

邪悪な天才: ピザ配達人爆死事件の真相を見れる配信サイト

U-NEXT:-
Hulu:-
Amazonビデオ:-
dTV:-
ビデオパス:-
TSUTAYA TV:-
Netflix:
※2019年5月現在

関連するおすすめドキュメンタリー

邪悪な天才: ピザ配達人爆死事件の真相と同じNETFLIX系ドキュメンタリーのおすすめ。

『食品産業に潜む腐敗』★★★☆☆3.5
日常で口にする食品が持つ不都合な真実や、生産者が抱えている問題を描く。
私は食に関するドキュメンタリーに関心があり、思わず見てしまう。
1話ではハチミツを題材としており、真面目にハチミツの生産をする農家がいる中で、安いシロップを混ぜた安価なハチミツをあらゆる手段で輸出してくる中国企業との戦いを描いている。
他にも酪農の生乳問題や、農家同士で競争させられる養鶏家などの苦悩も興味深い。

U-NEXT:-
Hulu:-
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dTV:-
ビデオパス:-
TSUTAYA TV:-
Netflix:
※2019年5月現在

-ドキュメンタリー

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。