映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

④難題に直面した平凡な奴

映画『世界侵略: ロサンゼルス決戦』ネタバレなしの感想。エイリアンのポンコツっぷりには目も当てられない

投稿日:5月 29, 2019 更新日:

■評価:★★☆☆☆2

「すべての要素が既存作品の下位互換。残念な出来栄えのモンスター映画」

【映画】世界侵略: ロサンゼルス決戦のネタバレなしの感想、レビュー、批評、評価

1942年2月25日。ロサンゼルス上空に未確認飛行物体が出現する。その後、同様のものが世界各地に出現するが、真相は謎のままだった。2011年、再度訪れた未確認飛行物体の大群が海に落下し、中からやってきた地球外生命体が人間に対し、一斉に攻撃を開始する。

序盤で、軍人である主人公らがロサンゼルスのサンタモニカ警察署に逃げ込んでいる民間人を救出するために軍用ヘリに乗り込むのだが、上空から観た海岸の惨劇は凄く、映像に迫力があった。

残念ながら、面白いと感じたピークはこのシーンを持って終了となる。
その後、地上に降り立つのだが、辺り一面は砂埃か何かで視界が悪く、どこに殺凶暴なエイリアンが潜んでいるか分からない状況だ。

その前にこの映画、肝心なことを忘れている。
メインキャラクターの描写を全然行っていない。
観ているこちらとしては軍人たちに感情移入していないので、誰がどんな危険に及ぼうとも、別に何とも思わない。
実際に多少は行っているのだが、登場人物が多く、誰がどんなキャラ性を持っているのかを分かりやすく描き分けられていないのだ。さながら描く気はないといった様子。
例えばアルマゲドンでは、落ちてくる隕石に立ち向かう前に、主要人物を絞ってじっくりと描いている。
だからこそ、隕石に立ち向かうときはドキドキするし、最後の主人公のあの選択が観客の心を揺さぶるのだ。
(アルマゲドン:地球に向かってくるテキサス州に匹敵する大きさの小惑星を、衝突前にぶっ壊そうとする物語)

話を戻すが、視界が悪い中、名もないキャラクターたちが目的地に向けて進軍する。
まさに映画「ミスト」を彷彿とさせるシークエンスだ。
(ミスト:ある日、街に霧が発生し、同時に化け物も出現し、徘徊しだす。スーパーに立てこもる主人公らを描く物語)
ここでも問題が1つある。
進軍するのはいいんだが、観客が思わず恐怖を抱いてしまうようなエイリアンの残虐性を全然描いていないのだ。
ミストでは、スーパーのガラス窓越しに、やべー奴らが徘徊しているということを、じっくりと時間かけて少しずつ見せることで観客の緊張感を煽っている。更に、この絶望的な危機に陥ったため、おかしな精神へと変貌を遂げる人間も描いており、相対的にこの状況がいかに異常事態であるかが、観客に伝わる。この素晴らしいディティールのおかげでミストはめちゃくちゃ面白い。
しかしこの映画はキャラどころか、エイリアン描写すらもサボっている。
砲撃するしか能がないポンコツエイリアンがいくら登場しても、何も怖くない。

観客は何を楽しんだらいいのか?
正直、途中で止めたくて仕方なかったのだが、このブログを開設するにあたり、「1度観た映画はすべて記事にする」というルールを課していたので、私には最後まで観るしか選択肢は残されていないのだ。一日断食する方が私としては断然楽である。

クライマックス辺りでは悲壮感のある音楽を激しく流しながら傷ついた人や荒廃した街を見せたりしていたが、そんな感じなので感情はぴくりとも動かない。
展開に関しても斬新なところは見られず、すべてどっかで観たような映画の寄せ集めのような印象だ。
もっと斬新な視点で描いて欲しい。
いっそのこと悪い地球人をやっつけるエイリアン視点で描いた方が面白かったのではないか。
この映画に70億(7千ドル)投じたみたいだが、その金で映画学校に通っている夢を追う学生たちのローンでも立て替えてやった方がよっぽどためになっただろう。

世界侵略: ロサンゼルス決戦の作品情報

■監督: ジョナサン・リーベスマン
■出演者:アーロン・エッカート ラモン・ロドリゲス ウィル・ロスハー ルーカス・ティル
■Wikipedia:世界侵略: ロサンゼルス決戦
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):36%
AUDIENCE SCORE(観客):48%

世界侵略: ロサンゼルス決戦を見れる配信サイト

U-NEXT:
Hulu:-
Amazonビデオ:○(吹替)○(字幕)
dTV:○
ビデオパス:
TSUTAYA TV:
Netflix:
※2019年5月現在

関連性の高いおすすめ映画

世界侵略: ロサンゼルス決戦の裏ジャンルである【難題に直面した平凡な奴】に分類される映画。
『GANTZ:O』★★★★☆4.5

高校生の加藤勝は弟の誕生日にケーキを買い、家に帰ろうと地下鉄に向かう。そこで通り魔事件に遭遇し、けが人を助けようするが、めった刺しにされてしまう。目を覚ますと加藤はマンションの一室にいた。そこは亡くなった者が集められ、制限時間内に地球にやってきた異星人を倒すミッションを課されていたのだ。

原作を読んでから観た方がいい。
というかこの映画のために、原作を読む価値があるレベルの映画だ。
そのくらい、この映画の持つ可能性は恐ろしい。
ファンタジー系の漫画はすべて、このGANTZ:Oのような3DCGでやったら実写化なんて必要ないんじゃないか?って思えるクオリティだ。
ちなみに原作者の奥浩哉は、上映開始前にDVDを貰ったらしいのだが、あまりに素晴らしい出来のため、30回以上繰り返し観てしまったらしい。作者すらも認めるクオリティである。

U-NEXT:-
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※2019年5月現在

『ゴールデンスランバー』★★★☆4
仙台で金田首相の凱旋パレードが行われている。その日、青柳雅春は数年振りに大学時代の親友、森田森吾に呼び出され、仙台に向かっていた。再会した森田と車の中で話すことになるのだが、彼に「お前、オズワルドにされるぞ。逃げろ」と言われ、青柳は車を飛び出す。直後、金田首相の命が奪われ、森田の乗った車が大爆発を起こす。テレビでは青柳が犯人として指名手配され……。

友だちだと思っていた人間が裏切ったりと、一体誰が敵で誰が味方なのかわからない、といったスリルを楽しむ物語。
エンタメとヒューマンドラマが上手く融合していて見応えがある。
韓国版リメイクも存在するが、私は未視聴。
原作は「重力ピエロ」「アヒルと鴨のコインロッカー」「グラスホッパー」などの伊坂幸太郎。

U-NEXT:
Hulu:-
Amazonビデオ:○(Blu-ray)
dTV:○
ビデオパス:-
TSUTAYA TV:-
Netflix:○
※2019年5月現在

-④難題に直面した平凡な奴

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。