映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑥バディとの友情

映画『アリー/ スター誕生』ネタバレなしの感想。ガガの歌声無くしては成立しない

投稿日:6月 3, 2019 更新日:

■評価:★★★☆☆3

「夢が叶うほど愛する人との距離が離れていく。切ない古典的ラブストーリー」

【映画】アリー/ スター誕生のネタバレなしの感想、レビュー、批評、評価

カントリー歌手として名声を獲得していたジャクソン・メインは、酒におぼれる生活を送っていた。ある日、ライブ終わりにドラァグ・バーに行くと、ドラァグクイーンに混じってアリーというバーのウェイトレスがショーで歌を披露し、心を打たれる。ジャクソンは彼女に接触して、次のコンサートに出演してもらえるように依頼する。

企画自体は2011年1月に生まれ、主演をビヨンセで、監督をクリント・イーストウッドに依頼していた。
ビヨンセは妊娠などの理由で降板となり、主演のジャクソン役にレオナルド・ディカプリオ、ウィル・スミス、クリスチャン・ベール、トム・クルーズ、ジョニー・デップに出演交渉をするが全滅。最終的にブラッドリー・クーパーが監督主演として抜擢される。
ブラッドリー・クーパーは監督に専念したいがために、ホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトをキャスティングすることも視野に入れていたとのこと。
彼がアリー役を探していたところ、チャリティのイベントでガガのパフォーマンスを見て感動して依頼し、製作が始動する。ブラッドリー・クーパーも1年半のボイトレを重ねて本作の撮影に挑んだとのこと。

序盤、アリーがバーで歌うところもいいのだが、その後スーパーの駐車場でジャクソンと話しながら、彼女が何気なくアカペラで歌うシーンは素晴らしかった。
伴奏のないアカペラだからこそ歌声の真価が問われるってこともあるんだが、私たちが日常でよく目にする駐車場で、バチクソいい声を持つガガが歌うというシチュエーションに心を掴まれるのだ。ガガの才能を目の当たりにして、この前観たテレビ番組でのことを思い出した。

ある日、「にけつ」という千原ジュニアとケンドーコバヤシの二人がやっているトーク番組でこんな話をしていた。
芸人やマネージャー、スタッフなどで食事をしていた際、何かのきっかけで彼らのマネージャー二人がカラオケにて歌合戦することになったという。しかも結構本気で。
ジュニアのマネージャーは歌が好きで定期的にボイトレに通っている本格派で、ケンコバのマネージャーはロックバンドのボーカルをやっていた経緯のある男だ。
「これは面白いから企画にしよう」とジュニアが提案し、芸人のマネージャーで歌が上手い奴らを集めて、にけつの番組内でトーナメント戦でバトルをすることとなった。
いざ、当日。
審査員は音楽の造形が深く、自宅でレコーディングをするために800万も投資するほどの音楽好き古坂大魔王(ピコ太郎)が務めることとなる。

8人ほどのメンツが集まって歌い合い、決勝戦に3人が上がる。男2人、女1人といった内訳だ。
男2人こそが、ジュニアとケンコバのマネージャーで、女性の方はバッドボーイズ清人のマネージャーだ。
前者2人は確かに上手いんだが、何かが足りない感が否めない。
しかし清人のマネージャーの歌声には、やけに心を掴むものがある。別に彼女の容姿が特別いいわけでもないし、歯をむき出しにして歌う独特の歌唱法も気になるんだけど、何か響くものがあった。
結果、彼女が優勝するのだが、古坂大魔王は理由としてこういった。
「音楽っていうのは面白いもので、ジュニアさんのマネージャーはホストクラブの上手いやつ、ケンコバさんのマネージャーは勢いがあって掴みがいい。でも音楽として売れるのは彼女なんです」と。

歌は才能だ。
冷静に考えてみたら簡単なことだが、声は生まれ持ったものなので、どうしても聞き心地の良さは人それぞれ変わってくる。
訓練次第で変わる可能性もあるが、生まれ持っていい声を持つ人が訓練を重ねてしまったら、もはや太刀打ちできない。

ガガはその最たる一人で、本当に素晴らしい歌声である。
画面を通してこれなので、生歌なんて聞かされた日には一発で心を掴まれるだろう。
そして、この映画は自分の中に秘める才能に気づき、信じ続けるということの大切さを教えてくれる。
この映画、ガガ無くしてはあり得ない作品だ。
ガガの圧倒的な才能が、この映画に大きな説得力を生み出している。

他に気になったシーンを挙げるならば、ジャクソンとアリーのホテルでの出来事。
部屋に入ってイチャイチャしだすと、アリーは「ちょっと待って!すぐ戻るから」と言ってその場を離れる。
いったい何をするのかと思ったら、バスルームに入って、置いてあったタオルで両脇を一拭きし、さらに股間もささっと拭いてから部屋に戻る。早業すぎて笑える。
アリーの持つワイルドな人間性が一発で伝える良いシーンだ。
というか女子ってこういうことをするものなのか。みんなしてたらびっくりだが。

そして、ジャクソンには何か秘密があるような演出が随所にちりばめられている。
秘密といっても、序盤に分かりやすい前フリはされているが。

ガガは歌以外にもバストトップを見せるシーンがあったりと、歌以外にも気合いを入れて撮影に挑んでいる姿勢も伝わってくる。
ちなみに曲の多くはガガが手がけており、撮影しながら曲を書いていったとのこと。

ストーリーに関しては原作が古典作品だけあって既視感はあるが、何度もリメイクされているだけあって心の揺さぶられる展開となっている。
ただしクライマックスは……。
不満点をあげるとしたらここのみだ。

アリー/ スター誕生の作品情報

■監督:ブラッドリー・クーパー
■出演者:ブラッドリー・クーパー レディー・ガガ
■Wikipedia:アリー/ スター誕生
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):89%
AUDIENCE SCORE(観客):90%

アリー/ スター誕生を見れる配信サイト

U-NEXT:
Hulu:-
Amazonビデオ:○(吹替)○(字幕)
ビデオパス:-
TSUTAYA TV:
Netflix:-
※2019年6月現在

関連性の高いおすすめ映画

アリー/ スター誕生の裏ジャンルである【バディとの友情】に分類される映画。

『マイ・インターン』★★★☆☆3.5
ファッション通販サイトを運営する会社の女社長ジュールズは、順風な日々を過ごしていた。ある日、彼女の会社にシニア・インターン制度で採用された70歳のベンがやってくることに。若い人ばかりの会社で浮いてしまうベンだが、彼の成熟した人間性が少しずつみんなに浸透していき、人気者となっていく。

この映画は見所といったらこの奇抜な設定である。
30代前半の若い女社長がこっそりと大きな問題を抱えており、人生経験豊富な老人であり部下の男が支えとなる。
多くの男は、ベンのような見た目も中身もイケメンのベンのような年の取り方をしたいと思うだろう。
そしてアマゾンレビューの高評価っぷりは異常事態である。

U-NEXT:
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※2019年6月現在

-⑥バディとの友情

執筆者:

名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。