映画の海

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⑩スーパーヒーロー

映画『響 -HIBIKI-』ネタバレなしの感想。欅坂46、平手友梨奈のポテンシャル

投稿日:6月 13, 2019 更新日:

■評価:★★★★☆4

「見た目が地味だが、ヤンキーをもねじ伏せる荒唐無稽な文学少女ヒーロー」

【映画】響 -HIBIKI-のネタバレなしの感想、レビュー、批評、評価

不況に苦しむ出版業界。文芸雑誌「木蓮」編集部に新人賞の応募要項を無視した「お伽の庭」というタイトルの原稿が届く。破棄するように命じられた編集者の花井ふみは、気になって読んでみると、あまりのクオリティの高さに衝撃を受ける。原稿には「鮎喰 響」という名前のみで住所が書かれておらず、彼女を探すために奮闘する。その頃、15歳の響は高校に入学していた。

主演は欅坂46の平手友梨奈。
私自身、アイドルに特別な思い入れはないので、1本の映画としてフラットに観れた。
原作漫画は1巻だけずいぶん昔に読んだのみ。

演技経験は乏しいのか大根感は否めないが、それに勝る存在感はある。
というかこの子、17歳という年齢でこのオーラは凄い。親からどんな教育を受けてきたのかちょっと気になる。

序盤で、本の大好きな響は文芸部に入学するのだが、そこはヤンキーのたまり場となっていた。
ヤンキーは、黒髪でメガネをかけた地味な風貌の響を舐めてケンカをふっかけるのだが、彼女は何のためらいもなく彼の指をへし折って撃退する。

その後、部長と揉めて本棚を倒したり、ヤンキーが辞めたことで部員が足りずに廃部になるからと、部長に「入部希望者を探してくれ」って言われ、ブッ飛ばしたヤンキーをスカウトしに行ったりとハチャメチャである。
当然ヤンキーは抵抗を示すのだが、響のとある行動に衝撃を受け、あっさりと牙を抜かれて入部することとなる。

5分に一度は破天荒な行動を見せる響だが、編集者の花井ふみに発見され、応募した作品を彼女に認められると恥ずかしそうに笑みをこぼすのだ。このシーンはギャップがあって可愛い。
これでもかってくらい響のキャラ性を念入りに描いてくれており、漫画的な分かりやすいキャラ立ちっぷりを見せている。
ゆえに、観客はこんな荒唐無稽な彼女が、「次にどんな行動起こすのか」と気になってしまう。
実際に場をかき乱して次々と新しい展開を生んでくれるし、何なら「もっとやってくれよ」と観ているこちらは期待してしまう。

こんな彼女だが、中身は純粋無垢なので、人には好かれる。
黒髪で長い前髪、メガネをかけたいつも真顔な響に対し、髪が明るく、おでこを出し、いつも笑顔で華のある誰とでも仲良くなれる部長のリカはまるっきし正反対だが親友だ。
この二人には終盤でちょっとした見せ場が用意されている。距離を縮めるには実にシンプルで、素晴らしいシーンだ。演じていた二人もきっと楽しかったはず。

文学を題材としている映画が、本質はヒーロー物だ。暴力的だが、純粋な響というフィルターを通すことで、エラーの根源となる毒が抜け、みんなが改心を始めていく。
不器用ながらも彼女が愛をそそぎ、彼女に関わったすべての人間に命を吹き込む聖母のようだ。
私なんかだと会話する時間も与えられずにぶっ飛ばされて成敗されそうである。

作者が文学好きということもあって、台詞にもセンスがある。
ラストシーンのある小説家とのやりとりで発した響のセリフには、心を掴まれるものがあった。

一つだけ大きな不満点があり、響には何らかの目標を提示してほしかった。
響が書いた小説が賞にノミネートされ、みんな興奮しているのだが、当人はまるで関心がない。
こういったリアクションの対比でキャラクターを描くのはいいんだが、だとしたら「響は何のために小説を書いているのか?」「何を目指して書いているのか」といった部分が知りたかった。
この2点を描くことで、より響のキャラ性が補強されるし、観客としても応援に熱が入る。
人は、目標のない人間を応援しづらい生き物だ。
未熟なアイドルが「目指せ東京ドーム!」などと目標を掲げるから、彼女らを応援するファンが生まれる。

とは言っても、新しいヒーロー像を堪能できて、私は大変満足できた。
あなたはこういった見た目は地味だが破天荒な文学少女ヒーローはどう思うだろうか。
平手友梨奈のポテンシャルを感じさせてくれるし、こういう若手女優が輝いてる映画を観るといいエネルギーを貰える。
リカを演じたのは女優業に復帰したアヤカ・ウィルソンなのだが、めっちゃくちゃ綺麗になってる。性格も良さそうな顔立ちで良い。

響 -HIBIKI-のスタッフ、キャスト

■監督:月川翔
■出演者:欅坂46 平手友梨奈 アヤカ・ウィルソン
■Wikipedia:響 -HIBIKI-

響 -HIBIKI-を見れる配信サイト

U-NEXT:-
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Amazonビデオ:
ビデオパス:
TSUTAYA TV:
Netflix:-
※2019年6月現在

響 -HIBIKI-と関連性の高いおすすめ映画

響 -HIBIKI-の裏ジャンルである【スーパーヒーロー】に分類される映画。

『デスノート』★★★☆☆3.5
天才高校生の夜神月はある日、謎の黒いノートを拾う。それは死神リュークが落としたもので、そのノートに名前を書かれた人は必ず命を奪われるデスノートだった。法律ではさばききれない犯罪者がいる世の中に不満を覚えていた夜神月は、デスノートの使い、自らの手で世直しをすることに。

漫画原作で成功した数少ない作品の1つ。
夜神月演じた藤原竜也と共に、Lに扮した当時無名だった松山ケンイチの怪演も見所。
原作と違う形で迎えるラストもなかなかユニークで良い。

U-NEXT:-
Hulu:
Amazonビデオ:○(前編)○(後編)
ビデオパス:
TSUTAYA TV:
Netflix:-
※2019年6月現在

-⑩スーパーヒーロー

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。