映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑧バカの勝利

映画『ズーランダー』ネタバレなしの感想。ふざけ・下らない・バカを詰め込んだコメディ

投稿日:8月 1, 2019 更新日:

■評価:★★★☆☆3.5

「悩んでる人が観たら救われること必至」

【映画】ズーランダーのネタバレなしのレビュー、批評、評価

男性ファッションモデル界のトップに君臨するデレク・ズーランダー。彼は得意の決め顔『ブルー・スティール』を武器に人気を博していた。ある日、モデル・オブ・ザ・イヤーの受賞発表の際に、ライバルのハンセンに破れてしまい、ショックでモデルを引退してしまう。そんな時、ファッション・デザイナーのムガトゥは、新しいコレクションのモデルにデレクを使いたいと彼にオファーをかける。しかしムガトゥには別の目的があり……。

かなり面白いが、人を選ぶ内容。
序盤から、主人公デレク・ズーランダーのほとばしるザコ感がたまらない。
見た目はハリネズミのような硬そう髪にサル顔。頭脳もサル並。
ちなみに公開時のキャッチコピーは【3%の体脂肪率。1%の知能】。
秀逸である。

決め顔『ブルー・スティール』は序盤から良く見せるのだが、特にシナリオ上では意味がない。
ただのギャグである。
この映画の特徴は「ふざけ」だ。どんなシチュエーション、どんな演出でふざけると効果的か、を徹底的に追及している。この世は平和である。

序盤でデレクはモデルの賞レースにて、ライバルに負けてしまう。
落ち込んでるデレクを励ますために友人たちが、彼を外に連れ出してくれるのだ。何と優しい友人たちだろう。デレクはバカだがいい奴なので、彼にはたくさんの人が集まってくる。

このようなハートフルな展開にほっこりさせてくれるのだが、その直後とんでもない出来事が訪れる。思わず観客は「嘘でしょ」と囁くだろう。ふざけすぎるにもほどがある。
このシーンが、この映画を楽しめるのかどうかの分水嶺となっている。

というか、デレク自身がクセの塊なので、彼を好きになれなかったら、まずこの映画は無理だ。すぐに引き返すことをおすすめする。私は幸い受け入れられた。
私が彼を好きになった理由の1つは、彼はどんなに人に評価されなくても、自分の中のルックスにだけには謎の自信を持っているところ。サル顔のバカなのに。愛すべきバカだ。彼のその人間性が現れる親父とのやり取りは良い。

こういったおバカな世界観だが、実際の事件をストーリーに盛り込んでいる演出はユニークだ。
今作の宿敵となるムガトゥはとんでもない犯罪者だが、彼は過去のとある歴史的な大事件にも絡んでいるのだ。

実際の事件をフィクションの中に盛り込むのは、リアリティーを演出するために良く使われる手法だ。
だが、このアホな世界観に絡ませるようなレベルのそれではないからギャップで笑えるし、センスすら感じる。

メインのお話と合流するサブのお話の結末の意外性もいいし、ここで明かされるあるキャラの二面性に観客は心を揺さぶられる。
上っ面はおバカコメディだが、中身は意外と実直な作りになっており、バランスが取れているのだ。

「ちゃんと作り込んでるあ」と感心していると、その隙を突くようにあのサルはキメ顔を挿入してくるからむかつく。
絶対に気付かない観客もいるだろ、ってくらいにそっと挿入してくるのだ。
このレベルの自然さだと、まるで気づいた自分だけを笑かしてくれているように思えて嬉しくなるから不思議である。

面白い箇所ばかりを取り上げているが、やはりクセの強い演出も多い。
例えば、終盤の『2001年宇宙の旅』オマージュはわからない人もいるし、ムダに長い。個人的には嫌いではないが。

あなたはこの映画に関心が湧いただろうか。
とにかく、客を楽しませようといった心遣いが随所に見られており、好感の持てる一作だ。

ズーランダーの作品情報

■ 監督:ベン・スティラー
■ 出演者:ベン・スティラー、クリスティン・テイラー、オーウェン・ウィルソン
■ Wikipedia:ズーランダー
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):64%
AUDIENCE SCORE(観客):80%

ズーランダーを見れる配信サイト

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(字幕・見放題)
ビデオパス:-
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:-
※2019年8月現在

ズーランダーと関連性の高いおすすめ映画

ズーランダーの裏ジャンルである【バカの勝利】に分類される映画。

『キューティ・ブロンド』★★★☆☆3.5
女子大生のエル・ウッズは、全身をブランド物で身を固めたステレオタイプなお金持ちのお嬢様ギャル。卒業間近となったある日、彼氏のワーナーに「上院議員を目指すのに、マリリン・モンローみたいなブロンド女は妻としてふさわしくない」とフラれてしまう。ポジティブな彼女は彼を追いかけるため、彼と同じハーバード大学のロー・スクール(法律を学べる大学院)に行くことを決意する。

彼女は成績はオールAで頭はいいのだが、1つの目的に対して、なりふり構わずポジティブに突き進むバカ。
どんなに高いハードルでも、乗り越えられるのが当たり前といった様相で猪突猛進するから好感が持てる。
キャラが魅力的な明るい雰囲気のラブコメ。ディズニー映画や以前記事にした『ヘアスプレー』が好きな人は間違いなくハマれる。

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:○(見放題)
Amazonプライムビデオ:○(吹替・見放題)○(字幕・見放題)
ビデオパス:-
TSUTAYA TV:-
Netflix:-
※2019年8月現在

-⑧バカの勝利

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。