映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑥バディとの友情

映画『ビューティー・インサイド』ネタバレなしの感想。朝起きるたびに顔が変わってしまう男が恋をしてしまう

投稿日:9月 23, 2019 更新日:

■評価:★★★★☆4

「ヒロインが魅力的すぎる韓国製ラブストーリー」

【映画】ビューティー・インサイドのネタバレなしのレビュー、批評、評価

若い女優が輝いている映画はやけに印象に残る。
私が男だからかもしれないが、決して邪な思いだけで言っているわけではないと言い訳させてほしい。(多少はあるよ)
やっぱり、若い女優特有の瑞々しさなどが、物語に華を添えてくれるのだ。

そういった認識を持つようになったのが『純喫茶磯辺』で、女子高生・咲子を演じた仲里依紗に遭遇してからだ。
(純喫茶磯辺:ぐーたら親父に遺産が入り、ノリで喫茶店を経営することになる。娘の咲子が父に振り回される様子を楽しむ映画)
この映画の彼女の魅力は異次元の領域に到達していて、多面性の描き方があまりに絶妙すぎるのだ。しかも、どこの高校のクラスに一人はいそうな感じのキャラで親近感もある。
もちろん父を演じた宮迫の父親感が絶妙だったことも忘れてはいけないが。

他にも天真爛漫な田舎娘を演じた夏帆が主演の『天然コケッコー』。
洋画でも『レオン』でマチルダを演じたナタリー・ポートマンも魅力的。
『JUNO/ジュノ』のエレン・ペイジはアメリカ人女性らしいオープンさがありながら、下ネタを連発するのに下品にならない絶妙なキャラクターを演じている。
下ネタで思い出したが『キックアス』のクロエ・グレース・モレッツも良かった。あどけないルックスの女子中学生でありながらとんでもアクションをこなしつつ、口がやたら悪いというギャップが可愛い。

他にもまだまだたくさんあるので、いずれ【若い女優が輝いている系映画●●選】って形で記事をまとめたいと思っているが、『ビューティー・インサイド』のハン・ヒョジュもまた、この強力なラインナップに並べても遜色のないレベルの魅力を湛えたキャラを演じている。

家具デザイナーのウジンは18歳の頃から、朝起きるたびに姿が変わる特殊体質となってしまった。性別や国籍までも変わってしまうため、人に会うことができず、一人で黙々と家で仕事をしている。ある日、訪れたアンティーク家具店で見掛けた女性店員・イスに一目惚れしてしまう。ウジンは彼女に告白するため、自分の体質を利用したある作戦を企てることに。

観始める前、あまりに設定がトリッキーだったので「本当に面白いのか?」と訝しながら鑑賞したんだけど、結局のところ杞憂で済んだ。
見所が多くてめちゃくちゃ面白い。

何より、本作はヒロインを演じた女優さんが魅力的である。
おでこを出して快活に振る舞いながらも、見た目は上品で大人の女性だ。
しかも性格の良さがにじみ出ている顔立ちであり、欠点を見つける方が難しい。
ウジンが一目惚れしても誰も疑う者はいないだろう。もはや彼女に恋をするきっかけのエピソードなんて描かなくても成立してしまうという、抜群の存在感である。

設定についても語りたいのだが、主人公・ウジンは寝て起きるたび、姿が変わる。
彼そのものは韓国人男性だが、時にはアメリカ人中年男性、時にはアジア人少女、といった感じで毎朝、国籍性別問わずに変わってしまう。
こういった特殊体質を目の当たりにして、観客は「自分だったらどうするか」と思わず考えてしまう。

彼は家からでないことを選ぶが、私だったらメディアに出て金儲けするだろう。
気分が変わったら出なくなればいい。
結局のところ姿は変わるから、秘匿性は保たれる。

そしてイケメンになったらナンパしまくるし、かわいい子になったら……
といった感じで、ついいつい観ながら妄想が膨らんでしまうから面白い。

一応、ウジンがイスに恋する流れの描写もあるんだけど、それも良かった。
彼は不潔そうなおっさんや青年、女性の姿で彼女にいるお店に行くのだが、どんな相手だろうと変わらずに最高の接客をしてくれる。
見た目だけでなく、内面までキレイなんて、こんなの惚れないワケがない。

そんな彼女を口説こうとウジンが立てる計画は非常に共感できる。
特殊体質を上手く生かした卑怯な戦法だからだ。
先日レビューした『ブラインド』でもそうだが、韓国映画は特殊設定の扱いが上手い。

ブラインドは目が見えない女性が、耳で轢き逃げをしたタクシー運転手を目撃し、警察と一緒に捜査するといった内容。
現在劇場公開中である吉岡里帆主演の「見えない目撃者」のリメイク元映画で、盲目設定を活かした展開のてんこ盛りとなっていて、めちゃくちゃ面白い。

話を戻すが、もちろん良いことだけではなく、姿が毎日変わってしまうからこそのジレンマも発生してしまう。
観客は観ながらこう思うだろう。「彼女は毎日違う姿の彼を受け入れられるのか」と。

彼女自身、表面的な葛藤はいくつかあり、そこは乗り越えられそうなのだが、本質的なものがなかなか辛い。
地味な内容ではあるが、明らかに普通の恋愛で遭遇するハードルではない未体験の苦しみであり、それによって彼女の精神はどんどん蝕まれていく。

思わず私はジョニー・デップのある映画を連想してしまった。
ネタバレになるので言及は控えるが、とても切ない展開だ。
果たして二人はくっつくことができるのか。

色んな俳優がウジンを演じることになるのだが、日本人にとって嬉しいサプライズもあるので、楽しみにしていて欲しい。
wikipediaや公式サイトを見るとすぐに分かってしまうので、この記事に情報を留めて観ることをおすすめする。

あと、残念なお知らせだが、ウジンが女になったからって君の名はで自分のおっぱいを揉むようなゲス展開はないので、あなたが男性なら期待しない方がいい。
とにかく映像も美しく、男女問わずで楽しめるラブストーリーだ。
すべての人におすすめしたい。

ビューティー・インサイドの作品情報

■監督:パク・ジョンヨル
■出演者:ハン・ヒョジュ
■公式サイト:こちら
■Wikipedia:ビューティー・インサイド
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):70%
AUDIENCE SCORE(観客):84%

ビューティー・インサイドを見れる配信サイト

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(吹替・有料)○(字幕・有料)
TSUTAYA TV:○(見放題)
Netflix:○(見放題)
※2019年11月現在

-⑥バディとの友情

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。