映画の海

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②金の羊毛

映画『アナと雪の女王2』ネタバレなしの感想。ディズニーブランドが地に落ちる序章の幕開け

投稿日:11月 27, 2019 更新日:

■評価:★★☆☆☆2.5

「女性による自分を知るための冒険譚」

【映画】アナと雪の女王2のネタバレなしのレビュー、批評、評価

前作のアナ雪1は世界中で社会現象になるほどの大ヒットを飛ばした。なんと興行収入はディズニーアニメNO.1だそう。
その要因となった曲「LET IT GO」は多くの人を虜にした一方で、実に王道でシンプルなストーリーが揶揄の対象となった。

個人的に好きなのは、「面白いところもつまらないところもない、毒にも薬にもならないストーリー」とラジオで発言した伊集院光に対して、アニメ評論家?の岡田斗司夫がYOUTUBEで語った『LET IT GOの歌詞の本当の意味』について語った動画。
吹き替えで観たら気づかない真の内容について言及しており、かなり興味深く鑑賞してしまった。
それ以外に、演技と説明の違いについての解説も面白い。

個人的には私もストーリーはシンプルに感じたが、映像は美しく、音楽も素晴らしいので結構好きな部類のディズニーアニメ。
なので今回は楽しみにしていた。
最近のディズニーは実写化続きだったので、久し振りのアニメだ。
観終わった感想としては、正直ディズニーブランドが地に落ちる序章の幕開けのようにしか思えない内容となった。

前作から3年後、アレンデール王国の人々と打ち解け、平和な日々を過ごしていたエルサだったが、ある日「不思議な歌声」を耳にするようになる。その歌声に導かれ、彼女は妹のアナ、クリストフ、オラフ、スヴェンとともに王国を飛び出して旅に出る。自分の持つ氷を生み出す能力の秘密を解き明かすために。彼女らが冒険に出ようとした矢先、精霊たちが暴走を始め、王国が崩壊を始めてしまう。

オープニングの朗らかなミュージカルシーンはかなりテンションを上げさせられる。
紅葉の美しい景色を背景に、再び画面に映し出されるアナ雪のキャラクターたち。
音楽も良い感じで、ディズニーの世界へ一気に引きずり込んでくれる。さすがである。

しかしまさか、映画のピークがここで来るとは思わなかった。
そもそもこのミュージカルシーンの前に、アナとエルサの両親の回想から映画は始まる。
このシーンがまったく興味深く観れない。
森の精練にまつわる内容だが、スピリチュアルな属性のせいなのか、まったく内容が頭に入ってこない。

先行きの不安を感じさせられたシーンだが、予感は的中してしまう。
この物語、終始、何と何のために戦ってるのか良くわからない。
精霊にまつわる内容なんだが、実体がはっきりしない精霊もおり、物語に入り込みたくても入り込めない。
まるでエルサが妄想と戦っているようなシーンもあって、完全に置いてきぼりを食らってしまった。

この記事を書くにあたってしっかり復習しようとウィキペディアでストーリーの確認をしたが、ここでもびっくりするほど読み進められない。
これほどの大作映画で、こんなに興味深くなれないストーリーも珍しい。

そもそも、今後のディズニーアニメの行く末には1つの懸念があった。
何かの記事にも書いたのだが、2006年、アニメ部門で不調だったディズニーはテコ入れのためにジョン・ラセターという男を招くことになる。

宮崎駿との交流もあり、トイ・ストーリーを監督したこの男はなかなか優秀な人材で、彼が制作指揮を務めたからこそアナ雪、ベイマックス、ズートピアなどの化け物映画が生まれている。

だがジョン・ラセターは2018年、まさかのセクハラでディズニーを退社させられてしまう。
このニュースを観たとき、不安に思ったのは私だけではないはず。
再びディズニーアニメが暗黒期を迎えてしまわないだろうかと。

本作は、その懸念が杞憂に済みそうにない内容だ。
劇場観賞している最中に隣の席から鼻で笑う声が聞こえてきたのは初めて。
確かにわかる。
まったく乗れないストーリーの最後、あんなシーンを見せつけられたら見てるこっちが恥ずかしくなる。それを誤魔化すために鼻で笑う隣の女性客には共感できる。
こんなフワフワしたストーリーになぜゴーサインを出せるのか。

もちろん良かった箇所もある。
序盤のミュージカルシーンや、エルサが歌う「イントゥ・ジ・アンノウン~心のままに」も素晴らしい。
後半、エルサが海に立ち向かうシーンのスペクタクル感も良いし、全体的に映像の見応えがあった。
まるでCGの作り物とは思えないほどにうっとりとしてしまう自然描写が見られる。
ピエール瀧から声優交代となったオラフもやけにノリノリで結構楽しませてもらった。

だが総評としてはイマイチな結果となった。
ジョン・ラセターの遺伝子の欠片も感じられない残念な映画。

アナと雪の女王2の作品情報

■監督:クリス・バック ジェニファー・リー
■出演者:エルサ(イディナ・メンゼル、松たか子)アナ(クリステン・ベル、神田沙也加)クリストフ(ジョナサン・グロフ、原慎一郎)オラフ(ジョシュ・ギャッド、武内駿輔)
■Wikipedia:アナと雪の女王2
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):75%
AUDIENCE SCORE(観客):94%

アナと雪の女王2を見れる配信サイト

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Hulu:-
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TSUTAYA TV:-
Netflix:-
※2019年11月現在

-②金の羊毛

執筆者:

名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。