映画の海

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⑩スーパーヒーロー

映画『トゥルーライズ』ネタバレなしの感想。凄腕スパイがテロリストを追いつつ、奥さんの浮気相手を探る

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■評価:★★★☆☆3.5

「愛はパワーだよ」

【映画】トゥルーライズのレビュー、批評、評価

ジェームス・キャメロンによる『ターミネーター2』の次に監督したアクション映画となる。
前回に引き続き、シュワルツェネッガーが主演で、今回はふつうに喋る人間役である。

妻と娘を持つハリー・タスカーは、ロサンゼルスに住むコンピュータ会社のセールスマン。だが、本当の姿は大統領直属の国家保安組織「オメガ・セクター」に所属するスパイだった。ハリーは中東で暗躍するテロリストの資金ルート解明のため、カギを握っているとされる古美術商の女・ジュノに接触する。ジュノと行動を共にしていたテログループ”真紅のジハード”のリーダー・アジズはハリーを不審に思って命を狙う。間一髪でハリーは撃退するも、アジズを逃してしまう。このゴタゴタのため、ホームパーティに参加できなかったハリーは妻ヘレンに謝罪しようと勤務先に向かう。ハリーはそこで、見知らぬ男と密会の約束を交わす電話をしているヘレンを見て、不倫を疑い始め、組織の力を使って調査を開始する。

とにかく滑稽。
前作『ターミネーター2』とはまるで真逆のコメディアクションでビックリした。

『ターミネーター2』は【科学技術が進化しすぎたら、AIが人間に牙を剥かもしれない】といった大層なメッセージ性を持つアクション映画だ。
この考えさせられるテーマを機械人間とのバトルという斬新な設定で描き、最上級のエンターテイメントに仕上げている。

一方で『トゥルーライズ』は、主人公の凄腕スパイ・ハリーが妻の浮気を疑い、全力で組織の力を使って調査するというアホな内容である。
しかもハリーはめっちゃ怒っているのだ。
あれだけ無感情だった『ターミネーター2』のシュワちゃんが、こんなくだらないことでめっちゃ感情むき出しなので何だか笑える。
『ターミネーター2』は世界的にも大ヒットを叩き出したので、次作は軽いノリで楽しく撮りたかったんだろうな、といった感じが伝わってくる。

シナリオがシンプルなのも良い。
アクション映画ではたまに、無駄に作りこみすぎたシナリオがメインディッシュであるアクションの見せ場を潰す凡作がたまにある。
こうなると、シナリオが邪魔でアクションを楽しむことに集中できなくなる。
が、この映画はアクションコメディに振り切っているので、凄く楽しみやすい。
このあたりのバランス感覚の上手さは、さすがはエンタメの王様ジェームス・キャメロンである。
奥さんの浮気相手と思われる男を誘拐していじめたり、真面目な奥さんにも色々とイタズラをしたり、本当に見ていてバカバカしい。(良い意味で)

後半になると、アクションが本格化してくる。
この映画は1994年制作だが、この時代の映画は恐らくそこまでCGが多くないと思われる。
なので、実写で撮られたであろうハードなシーンの連発にはビックリさせられる。
今の時代、何でもCGで処理されてしまいがちだが、迫力という意味では実写のほうが圧倒的に軍配が上がる。

とはいえ、さすがに映画としてのクオリティは『ターミネーター2』や『タイタニック』には遠く及ばない。
アクションということで比較の対象は『ターミネーター2』となるが、及ばない一番の理由は悪役だ。

『ターミネーター2』の敵は液体金属のターミネーター。
液体なので銃は一切効かない。
一時的に動きは封じられても、すぐに形状が元に戻ってしまうため、致命傷は与えられない。
液体なので体を自由に変形させられる。
主人公の育ての親や友達に変身して迫ってくるのだから恐ろしい。

一方で『トゥルーライズ』の敵はよくある中東のテロリスト。実に印象が薄い。
鑑賞後、2~3日くらい経ったら忘れてしまいそうなほどに魅力に欠ける悪役である。

アクションに限らず、エンタメ映画において敵の魅力が重要だ。
主人公をいかに追い込むかが物語では面白さに直結するが、その手法がユニークであればあるほど満足度は高くなる。
液体金属のような創造性抜群な敵に対して、よくある中東のテロリストでは他の物語でもいくらでも観ることができる。なので物語としての価値は薄くなる。

それでもまあ、楽しめるポイントは多い。
主人公ハリーや奥さんのキャラクター自体に魅力はあるので、誰でもそこそこの満足度を得られるだろう。
やっぱり『ターミネーター2』を観てから『トゥルーライズ』に挑んだほうが楽しめる。理由は上記の通り。
食い物でいうと牛角みたいなものである。(ファーストフードではない少し単価が高い価格帯のチェーン店で、安心安全安定のおいしさ)

余談だが、『トゥルーライズ』はブルーレイ化されていない。
理由はジェームズ・キャメロンが忙しいから。

トゥルーライズの作品情報

■監督:ジェームズ・キャメロン
■出演者:アーノルド・シュワルツェネッガー ジェイミー・リー・カーティス
■Wikipedia:トゥルーライズ
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):70%
AUDIENCE SCORE(観客):76%

トゥルーライズを見れる配信サイト

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:○(見放題)
Amazonプライムビデオ:○(DVD)
TSUTAYA TV:-
Netflix:-
※2020年2月現在

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。