映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑤人生の節目

映画『さよなら、退屈なレオニー』ネタバレなしの感想。自分が何をしたいかわからない卒業間近の女子高生を描く

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■評価:★★☆☆☆2.5

「将来の夢とは何か、大人とは何か」

【映画】さよなら、退屈なレオニーのレビュー、批評、評価

思春期の節目に苦しむ少女の成長譚。
例えば恋愛・友達・家族関係でトラブルを抱えたり、あるいは将来の進路の悩むといった人生の中の青春期において避けては通れない苦悩をテーマにした物語を指す。

青春映画で良く扱われるテーマで傑作も多い。
個人的に好みなのは『JUNO』。

妊娠してしまった女子高生の話だ。
この映画、意外なのが出産をするのかどうかより、その選択を決断した後のが重点的に描かれている。
何より会話劇が素晴らしい。

『JUNO』の脚本家は元ストリッパーのディアブロ・コーディという女性が書いていて、映画全編がユーモアで溢れている。
主人公のジュノは妊娠しているにも関わらず、飄々としたキャラクターで、むしろ周りの大人たちのがアタフタしているという。
ふつうの思春期の節目映画とはかなり変わった構造の脚本になっていて、先の展開が読めずに楽しいのだ。

『さよなら、退屈なレオニー』は将来、何をしたいかわからない少女の話となる。

カナダ・ケベック州の海辺の町で暮らす17歳の少女、レオニー。高校卒業を一か月後に控えているが、どこかイライラした毎日を過ごしていた。町を飛び出したいけど、自分の何をしたら良いのかわからない。母も気に入らなければ、再婚相手の義理の父も嫌い。唯一信頼しているのは離れて暮らす実父だけだった。ある日、レオニーはダイナーで年上のミュージシャン、スティーヴと出会う。どこか浮いたスティーヴに関心を持ち、レオニーはスティーヴからギターを習うようになる。その日からレオニーに少しずつ変化が訪れる。

カナダは英語圏の国だが、本作は全編フランス語となる。
ケベック州はフランス系移民が多く、東側(海側)に向かうにつれて完全なフランス語圏。
そのためか、本作はフランス映画らしい上品な雰囲気が漂っている。

本編とはあまり関係ないが、レオニーは目を引くファッションで楽しませてくる。
個性的でオシャレで、毎日違う服で楽しませてくれる。
次はどんな服装で登場するのかワクワクしてしまい、服好きには最高である。

本作は、ストーリー面ではそこまで楽しめなかった。
先日レビューした『アマンダと僕』と同様、主人公がなぜ成長したのかを理解するのが難しい。

エンターテイメント映画は、キャラクターの成長・変化のきっかけを分かりやすく描く。
例えば嫌いだった男の裏の顔を知って、好感を持つようになったり。
スポ根物では指導者の言うことを聞かず、舐めた対応ばかり取っていたが、実は指導者も自分と同じような過去があり、結果的に試合で痛い目を見て負けてケガして二度とスポーツが出来なくなったことを知る。そして心を入れ換えるなど。

だが、本作は上記のようや分かりやすさや、劇的なエピソードがない。
スティーヴと出会ってギターしたり、今まで知らなかったとあるキャラの一面を知ったり。
あるいはスティーヴのさまざまな感情に触れたりなど、ちょっとしたエピソードの積み重ねで、レオニーは少しずつ変化していく。

注目すべきはバスの対比。
もしあなたが本作を観るのであれば、バスに注目してもらいたい。

先述したが、本作は良く言えば上品。
悪く言うとひどく地味なので、人を選ぶ。
JUNOのようなコメディタッチで笑えるようなエンタメ性を期待すると肩透かしを食らう。

私にはちょっと物足りなかった。
青春映画には、若さならではの暴走や無茶する姿を期待して鑑賞している。
本作はそういったシーンは皆無。
レオニーはイライラしているみたいだが、だったらもっととてつもない失敗をしてもいい。
失敗から何かを学んで成長したらいいのだ。

それに思春期の節目を描く少女の青春映画は傑作が多いからこそ、自然とハードルも上がる。
『さよなら、退屈なレオニー』には新しさを求めて鑑賞したが、新鮮に感じられる箇所は少なかった。

思春期の少女の成長物語はコチラ。

■スウィート17モンスター

■志乃ちゃんは自分の名前が言えない

■エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ

さよなら、退屈なレオニーの作品情報

■監督:セバスチャン・ピロット
■出演者:カレル・トレンブレー ピア・ラック・ブリラント
■Wikipedia:さよなら、退屈なレオニー(英語)
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):100%
AUDIENCE SCORE(観客):78%

さよなら、退屈なレオニーを見れる配信サイト

U-NEXT:○(有料)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(字幕・有料)
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:-
※2020年3月現在

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。