映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑥バディとの友情

映画『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』ネタバレなしの感想。男が恋した女の元カレ7人と戦う

投稿日:

■評価:★★★☆☆3.5

「恋は大変」

【映画】スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団のレビュー、批評、評価

恋って大変。
うまくいかないことのが多くてうんざりである。

昔から恋愛は学問ではないので、誰かに教わったりする人はごく一部だ。
今でこそ、女性であれば『ルールズ』、男性は『恋愛工学』といった恋愛を体系化した本は数多く存在する。

この手の恋愛指南本を教育のために子どもに与える親は少ない。
基本的にはみんな、自分の力で恋人を作っては失恋して、恋愛の経験値を積んでいく。

恋人に対して、最初は好きだったのに徐々に相手に対する気持ちが冷めた経験を持つ人もいるだろう。
気持ちがなくなればお別れする必要がある。
上手く別れられずに相手に恨みを持たれたり、あるいは未練を残した相手がストーカーと化する最悪な事態を招く時もある。

本作は主人公が好きになった女性の元カレ7人から襲撃を食らい、戦って彼女を勝ち取るカナダのコミック原作の映画である。

カナダ・トロント。売れないバンドのベーシストである22歳のスコット・ピルグリムは、中国系の女子高生ナイブスと付き合うように。だがある日、ニューヨークから越してきたラモーナという女性に一目ぼれする。ラモーナとも付き合い始めたスコットは、地元のバンド大会に出場すると、突如空から降ってきた邪悪な元カレ、マシュー・パテルの襲撃に遭う。パテルを倒したスコットはラモーナから「自分と付き合うためには7人の邪悪な元カレ軍団と戦わなければならない」と伝えられる。

果てしなくぶっ飛んだ映画である。
スパイダーバースのような漫画的、およびファミコンのようなレトロTVゲーム的表現で描く。
そこに『翔んで埼玉』や『かぐや様に告らせたい』のようなフィクションレベルの高いぶっ飛び感を加えたユニークな世界観に仕上がっている。

セリフも常にユーモアが飛び交っていて楽しい。
展開も1つ1つが想定外ばかりで、原作者は相当に時間をかけて作り込んだと見受けられる。

映像は昨今のYOUTUBEのようにカット割りが激しい。
テンポも良く、全力でエンタメしていて最高である。
監督のセンスが爆裂している。

エドガー・ライト監督作品は、このブログでは『ベイビー・ドライバー』を記事にしている。

『ベイビー・ドライバー』は正直、私のツボからは外れた映画だった。
明確な理由があり、『ベイビー・ドライバー』は音楽と映像を融合させた新しい表現の映像作りが行われている。
恐らくだが、映像を楽しんでもらうためにストーリーをあえてシンプルにしている。

仮にストーリーにも懲りすぎると、斬新な映像の魅力が霞む可能性がある。
そのため、ストーリーを犠牲にする選択を取ったのだろう。

私はどちらかというとストーリーを楽しみたいタイプの人間なので、評価は低め。
だが、映画としては非常にユニークである。

『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』はセリフや展開に細かい拘りを持って作られているので、ストーリー面では『ベイビー・ドライバー』よりも楽しめた。
さらに主人公がバンドマンなだけあって、『ベイビー・ドライバー』を彷彿とさせる音楽と融合させた表現も少し見られる。
むしろ本作があったからこそ『ベイビー・ドライバー』が誕生したようにも思える。

元カレ軍団と戦うという設定も良い。
元カノにも言えるのだが、どうしても嫉妬深い人間っている。
中には本当に嫉妬深い元カレ・元カノと戦った人もいるだろう。(幸い私は経験なし)
恋愛の苦い経験に目を付けてアイディアを膨らませたストーリーが素晴らしい。

ただ、肝心の戦いの内容は微妙である。
元カレたちはそれぞれが持つ個性に沿った戦い方を見せる。
だが、面白いと思える戦いは少ない。

そもそもスコット・ピルグリムに扮するマイケル・セラのルックスが貧相なので、アクションとは正反対のキャラクターだ。
バトルシーンは映像による演出で頑張ってるが、物足りなさは生まれる。

せめて貧相なスコット・ピルグリムでも奮闘できるような特殊能力を設定して欲しい。
発動条件などを設ければフリとしての機能を果たしてくれるので、戦闘に緊迫感が生まれる。

7人という数も1本の映画に収めるにはちょっと多い。
数減らして、一人一人ときっちり戦って欲しい。
少年漫画のように一度負けて、対策を練って修行して再戦する、みたいな流れがあってもいい。

戦闘による不満点は多いが、ユニークな映画なので結果的には結構楽しめた。

漫画的なハデな演出が冴えわたる映画はコチラ。

■映画 賭グルイ

■シティーハンター THE MOVIE 史上最香のミッション

■翔んで埼玉

■スパイダーマン: スパイダーバース

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団の作品情報

■監督:エドガー・ライト
■出演者:マイケル・セラ メアリー・エリザベス・ウィンステッド キーラン・カルキン
■Wikipedia:スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):81%
AUDIENCE SCORE(観客):84%

スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団を見れる配信サイト

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(字幕・有料)
TSUTAYA TV:○(見放題)
Netflix:○(見放題)
※2020年3月現在

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。