映画の海

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②金の羊毛

映画『ザ・レイド』ネタバレなしの感想。ギャングが蔓延る30階建てのビルを制圧するため、SWATが奇襲をかける

投稿日:

■評価:★★★☆☆3.5

「武術の達人同士がぶつかり合う本格派バイオレンスアクション」

【映画】ザ・レイドのレビュー、批評、評価

『ザ・レイド』はインドネシア制作のアクション映画となる。
私自身、映画は結構見ているほうだが、過去にインドネシア映画を鑑賞したのは1本だけ。

1965年、インドネシア大統領・スカルノ(ディヴィ夫人の夫)はクーデターによって失脚。
その後、右派勢力による「インドネシア共産党員狩り」と称し、100万人以上の命が奪われた9月30日事件を題材としたドキュメンタリー『アクト・オブ・キリング』を鑑賞している。

世間ではかなり評価が高いのだが、私はそんなにハマれなかった。
さらに、厳密には『アクト・オブ・キリング』はインドネシアを舞台にしたイギリス映画になる。

『ザ・レイド』はアクションの壮絶さにハリウッドも唸り、国内外で高い評価を得ている。
私を含む多くの人にとって、純粋なインドネシア映画は『ザ・レイド』が初鑑賞となっただろう。

インドネシアの首都・ジャカルタのスラム街にそびえる30階建ての高層ビル。麻薬王リアディが支配するこのビルは、ギャングやドラッグの売人たちのアジトになっていた。悪の巣窟を一掃するため、新人警官ラマを含むSWATチームが奇襲をかける。各階を静かに制圧し、リアディの部屋を目指す。だが途中で、侵入が気付かれる。スピーカーから鳴り響くリアディの声を合図に、リアディの右腕、マッド・ドッグ率いるギャング集団の怒涛の攻撃を受けることに。

アクション映画といっても種類はたくさんある。
カーアクション、殺陣によるアクション、あるいは銃撃戦などさまざま。

本作を見ると、アクションは肉弾戦に限ると再認識させられる。
本作はノーCG・ノーワイヤー・ノースタント。
生身の体によるアクションは迫力が段違いである。
一歩間違えたら大けがを負うようなひりひり感が画面越しに伝わってくる。
実際にも、役者一人の目を潰しかけるトラブルがあったそう。

本作では『シレット』と呼ばれる東南アジアで盛んな武術が用いられる。
軍隊でも50か国が取り入れるほどの最強の武術だ。

本編はひたすら戦闘まみれ。
序盤に銃撃戦もあるが、ほとんどがシラットによる肉弾戦となる。
基本は素手による拳法だが、ナイフなどを用いた武器術もある。
主人公ラマは武器を持った敵をも華麗にさばくのだ。

中盤に出てくるリアディの右腕、マッド・ドッグがちょっと面白い。
マッド・ドッグが銃を向け、隊員一人を部屋に連れ込む。
するとマッド・ドッグは急に銃を机に置く。

「銃はお手軽すぎる。性に合わない」

こう呟いたあとにシラットの構えを取る。
つまり、肉弾戦で勝負しようぜ、という意味だ。
武士道精神にちょっと笑ってしまった。

このシーンがこの映画を象徴する。
『見よ、世界。これが最強武術シラットだ』である。

ストーリーはほぼ皆無。
麻薬組織が統治するビルを、主人公らが制圧するといった内容で実にシンプル。

監督曰く、もともとは違う企画を練っていたが、資金が集まらなかった。
そのため低予算で作れる映画を撮ろうという方向転換から、本作の脚本が作られたと語っている。
インドネシアは雨が良く降るので、撮影スケジュールをコントロールしやすいビルを舞台にしたシナリオは、資金面でも都合が良かったそう。

キャラクターも深くは描かれない。
ひたすらバイオレンス描写が続く。
そのため、好みは別れるだろう。
ストーリーやキャラクターは空っぽでも、肉弾アクションのみで楽しめる人には刺さる映画。

肉弾アクションの迫力が凄い作品はコチラ。

■トム・ヤム・クン!

■チョコレート・ファイター

ザ・レイドの作品情報

■監督:ギャレス・エヴァンス
■出演者:イコ・ウワイス ヤヤン・ルヒアン
■Wikipedia:ザ・レイド
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):86%
AUDIENCE SCORE(観客):87%

ザ・レイドを見れる配信サイト

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(字幕・有料)
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:-
※2020年5月現在

-②金の羊毛

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。