映画の海

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②金の羊毛

映画『トラッシュ! この街が輝く日まで』ネタバレなしの感想。ゴミ山で暮らす3人の少年が拾った謎の財布の秘密を暴く

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■評価:★★★☆☆3

「ブラジルの格差」

【映画】トラッシュ! この街が輝く日までのレビュー、批評、評価

『リトル・ダンサー』『めぐりあう時間たち』『愛を読むひと』のスティーブン・ダルドリー監督による、ブラジルを舞台としたイギリス・ブラジル合併制作の映画となる。
本作で主演となる3人は数千人もの候補者の中からオーディションで選ばれた演技経験のない無名の少年たちである。

ブラジル、リオデジャネイロ郊外のゴミ山で暮らす3人の少年、ラファエル、ガルド、ラット。ある日、いつものようにゴミを漁っていると、ラファエルが1つの財布を拾った。財布には世界を震撼させる重大な秘密が隠されていた。警察は財布の捜索を開始し、ゴミ山の町は混乱に陥った。悪徳警官に命を狙われながらも、三人は教会のジュリアード神父やボランティアスタッフのオリヴィアと協力し、秘密を暴こうと奮闘する。

構造としてはルパン三世のようなもの。
3人の少年は貧困に喘いでおり、万引き等は日常となっている。
ちょっとした犯罪を犯してでも、正義のため、財布に隠された秘密を探し出すストーリー。

物語としては思った以上にかなり凡庸だった。
『世界を震撼させる重大な秘密』とやらは暗号で隠されている。
少年たちは必死に暗号を解いて、隠された何かを探す。

明かされる『世界を震撼させる重大な秘密』は誰でも想像できるようなもの。
もっとユニークな何かであって欲しかった。
あまりに普通すぎるので、軽く肩透かしを食らう。

展開もかなり凡庸。
スラム街という、日本人からしたら馴染みのない貧困地域だ。
悲惨な環境下で生きる少年たちは、いったいどんな手法で秘密を暴いていくのか?
と期待して鑑賞したが、特に心が躍るような目新しい展開はゼロ。
もう少し斬新な展開で見せてほしかった。

日本にも貧困はある。
ただ、ブラジルに比べると福祉の整備が行き届いているため、生活保護などでまともな暮らしを送るのは可能だ。
だからこそ、日本人の感性とはかけ離れたスラム街という舞台はかなり魅力的だった。
残念ながら、舞台設定を生かせて印象。

余談だが、下記に貧困生活がテーマの映画の一覧の記載した。
『岬の兄弟』『万引き家族』は日本。
『パラサイト 半地下の家族』は韓国。
『存在のない子供たち』はレバノン。
各国、それぞれ貧困というテーマに対するアプローチが全く異なるので、ぜひ見比べてほしい。

映画に話を戻すが、主人公らの敵となる悪徳警官もそんなに怖くない。
序盤で、前フリとして悪徳警官の恐ろしさを見せる描写がある。
これがいかんせん生易しいのだ。
子供が主人公の映画だからハードな描写を控えめにしたのだろうか?
スラムが舞台だし、もっとハードでエグい描写があっても良かった。

そしたらスリルが格段にアップし、観客の少年たちに対する応援にも熱が入る。
悪役が怖くないので、少年たちがいくら奮闘しても、あまり物語には入り込めなかった。

結末は良かった。
ただのハッピーな終り型ではなく、これからも戦いが続くブラジルの現実を示唆する。
余韻の残る終わり方だし、強いメッセージが込められているのが伝わった。

貧困生活と戦う主人公らの物語はコチラ。

■岬の兄弟

■パラサイト 半地下の家族

■存在のない子供たち

■万引き家族

トラッシュ! この街が輝く日までの作品情報

■監督:スティーヴン・ダルドリー
■出演者:マーティン・シーン ルーニー・マーラ ヒクソン・テヴェス エドゥアルド・ルイス ガブリエル・ワインスタイン
■Wikipedia:トラッシュ! この街が輝く日まで
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):66%
AUDIENCE SCORE(観客):70%

トラッシュ! この街が輝く日までを見れる配信サイト

U-NEXT:-
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(吹替・有料)○(字幕・有料)
TSUTAYA TV:-
Netflix:-
※2020年6月現在

-②金の羊毛

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。