映画の海

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②金の羊毛

映画『リメンバー・ミー』ネタバレなしの感想。家族とケンカをした音楽好きの少年が死者の世界に迷い込む

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■評価:★★★☆☆3.5

「歌の力」

【映画】リメンバー・ミーのレビュー、批評、評価

個人的に、死後の世界を描いた話はかなり好みである。

今、私がプレイをしている「デス・ストランディング」というゲームも死後の世界が物語に絡む。
死後の世界からBT(死者)がこの世にやって来る(座礁する)。
そのせいでアメリカ大陸各地で時雨(酸性雨)や対消滅(大爆発)が発生する。
荒廃した世界で、主人公は荷物を運ぶことで、分断された大陸を繋げようと奮闘する。

死後を題材とした物語は多い。
人間にとって死は最も興味深い現象の一つ。
それだけにクリエイターはアイディアを凝らす余地が無限にあるのだ。

遠い昔、メキシコのサンタ・セシリア出身のリヴェラ家の夫が、音楽家になる夢を追いかけて家族を捨てる。残された妻ママ・イメルダは音楽を嫌うようになり、家族に「音楽禁止の掟」を立て、製靴業で一人娘ママ・ココを育てた。リヴェラ一族は製靴業とともに掟も代々引き継がれる。認知が衰えながらも存命のココのひ孫のミゲル・リヴェラは、他の家族同様に、靴屋の跡継ぎとして期待されていた。音楽を禁じられてはいたが、楽器の演奏に強い関心を覚えていたミゲルは、密かにミュージシャンを目指していた。ミゲルは同郷の伝説的ミュージシャン、エルネスト・デラクルスを信奉していた。年に1度、他界した先祖が家族に会いにやってくる死者の日がやってくる。リヴェラ家でも先祖を迎える準備をしていたが、その日に行われる街の音楽コンテストに参加しようと試みていた。だが、祖母エレナに見つかり、ギターを壊されてしまう。どうしてもコンテストに参加したいミゲルは、デラクルスの霊廟に忍び込み、彼のギターを盗む。ギターを弾いた瞬間、死者が骸骨姿で見えるようになり、逆にミゲルは生者から見えなくなる死者になってしまう。

この映画で一番、印象的だったのは映像。
元気の良い主人公の少年が、実に滑らかに快活に動く。
観ているだけで心地が良い素晴らしいレベルのアニメ―ションである。

なんてことを思っていたら、まったく動かない曾おばあちゃんのママ・ココが出てきてちょっと笑った。
主人公はハチャメチャに動いて話しかけるのに、まるで、彫刻のように微動だにしない。
緊張と緩和がお見事すぎる。

中盤以降に行く死者の世界の町の景色も圧巻。
カラフルな装飾で、ずっと見ていたくなるような美麗さにうっとりする。
もしかしたら本作はシナリオより、映像に心を掴まれた感があるくらい。

というのも、ピクサーアニメということもあって、シナリオは子供向け。
やりたいことをやらせてくれない親に反発し、家を飛び出す少年ミゲル。
冒険の過程で、家族について考えるようになる。
といった具合のシンプルなストーリー・ライン。
良い話ではあるけど、大人には物足りなさがある。

歌も良かった。
劇中歌である『リメンバー・ミー』などの曲も良かったのだが、ミゲルを担当した石橋陽彩という声優がかなり耳障りの良い歌声だったのが印象的。

歌が共通言語として、人と人の心を通じ合わせる。
本作で描きたいテーマが、石橋陽彩の声でちゃんと感じられたので素晴らしい。

個人的には死者の世界に向かう展開は面白かった。
「人は死んだらどこに行くのか」なんて想像をした経験のない人間はいない。
そのくらい死後の世界は魅惑的で、ミステリアスな存在だ。

だが、本作の死者の世界はあんまり魅力的に感じなかった。
ついつい観客も行って滞在したくなるような魅力的な何かと、リスクとなる怖いルールを設定したほうが面白かったんじゃないかなあと思った。
例えば、死者の世界は美味い飯がタダで食い放題だけど、良い想いを満喫しすぎると、来世は貧乏人として生まれるとか。

ただこのあたりは個人的な好みかもしれない。
子供向けである以上、やりすぎると、子供には刺激が強くなりすぎて怖がる危険もあるので。

死後の世界を題材とした映画はコチラ。

■神と共に 第一章:罪と罰

リメンバー・ミーの作品情報

■監督:リー・アンクリッチ
■出演者:ミゲル・リヴェラ(アンソニー・ゴンザレス、石橋陽彩) ヘクター(ガエル・ガルシア・ベルナル、藤木直人) エルネスト・デラクルス(ベンジャミン・ブラット、橋本さとし) ママ・イメルダ(アラナ・ユーバック、松雪泰子)
■Wikipedia:リメンバー・ミー(ネタバレあり)
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):97%
AUDIENCE SCORE(観客):94%

リメンバー・ミーを見れる配信サイト

U-NEXT:○(有料)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(吹替・有料)○(字幕・有料)
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:-
※2020年6月現在

-②金の羊毛

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。