映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

①家のなかのモンスター

映画『不意打ち』ネタバレなしの感想。自宅エレベーターに閉じ込められた夫人が外に助けを呼ぶと、意外な人物がやってくる

投稿日:

■評価:★★★☆☆3

「子煩悩の罪」

【映画】不意打ちのレビュー、批評、評価

本作は、町山智浩さんの著作『トラウマ映画館』で紹介されている1本。
町山さんが11歳~16歳のころにTVで観て、トラウマになった映画群が紹介されている本である。

街道沿いの豪奢な邸宅で、コーネリア・ヒルヤード夫人と30歳になる一人息子の2人が暮らしている。コーネリア夫人は数か月前に腰を痛め、2階への上り下りは鳥籠のようなエレベーターを用いていた。ある日、息子は友人たちとの数日間の旅行に出かける。残されたコーネリア夫人は息子を見送ったあと、2階に上ろうとエレベーターに乗り込む。直後に停電が発生し、エレベーターは空中で止まってしまう。飛び降りるのも難しいコーネリア夫人は玄関まで繋がる非常ベルを何度も鳴らす。そこにやってきたのは最悪の事態を招く人物だった。

設定がめちゃくちゃ面白い。
腰の悪いオバチャンがトラブルで、家の中のエレベーターに閉じ込められる。
そこからの脱出奮闘劇を描くスリラー(サスペンス)である。

このオバチャンが地味に良いキャラをしている。
気持ち悪いくらいに、息子との距離が近い。
子離れしていない偏愛癖があり、息子は母の異常な愛情にうんざりしている。

オバチャンはやけに品が良く、家の内装はやたらと豪奢。
そんなオバチャンこと、コーネリア夫人が閉じ込められて外に助けを求めるのだが、家にやってきた意外な人物との一悶着が描かれる。
プライドが高いコーネリア夫人の苦しむ姿が滑稽で、観ていて愉快な気持ちになってしまった。

この設定はかなり秀逸。
いわゆるワンシチュエーション物で、先の展開にたくさんのワクワク感を煽られた。

ただしだ。
中盤はかなりグダグダしている。
家の中にやってきた人物がなぜか風呂に入ったりする。
意味がわからない。
さっさと目的を達成して出て行ったら良いのにって突っ込みたくなる。

さらにコーネリア夫人も、脱出の試行を放棄したりする。
中盤以降は、先の展開をワクワクさせるような行動を誰も取らないので、かなり中弛みを感じてしまった。

スリラー映画なんだから、もっと観客にスリリングさを与えて欲しい。
閉じ込められるというシチュエーションは、あらゆる角度からスリリングな要素を盛り込める。
古い映画なので洗練されていないのは仕方がないが。

息子がほとんど出てこないのも気になる。
息子は早々に旅行に行って家から去ってしまう。
もっと息子が出てきて、事態をかき乱す要因として駆り出されても良かったように思える。

展開自体は先読みできる類ではないので、そこそこは楽しめる映画だった。

脱出物の傑作はコチラ。

■EXIT

■ホテル・ムンバイ

不意打ちの作品情報

■監督:ウォルター・グローマン
■出演者:オリヴィア・デ・ハヴィランド
■Wikipedia:不意打ち
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):20%
AUDIENCE SCORE(観客):66%

不意打ちを見れる配信サイト

U-NEXT:-
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(DVD)
TSUTAYA TV:-
Netflix:-
※2020年6月現在

-①家のなかのモンスター

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。