映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑦なぜやったのか?

映画『理由』ネタバレなしの感想。東京・荒川区にある高層マンションで起きた殺人事件の真相に迫る

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■評価:★★★☆☆3

「希薄となった人間関係」

【映画】理由のレビュー、批評、評価

『模倣犯』『火車』など、多くの有名ミステリー小説を執筆した宮部みゆきの同名原作小説の映画化となる。
本作は1998年上半期に刊行された小説を対象とする、第120回直木三十五賞受賞作。

もともとはWOWOWでTVドラマとして制作され、同年12月18日に劇場公開されるに至った。

ある大嵐の夜、東京・荒川区にそびえる高層マンションで4人の男女の命が奪われた。当初、被害者たちはひとつの家族と思われていた。捜査が進むにつれ、彼らは、まったくの他人同士であったことが判明する。彼らはいったい何者なのか。加害者は誰なのか。関係者の証言が積み重なっていくうちに、驚愕の事実が明らかとなる。

尖った演出方法が面白い。
ルポルタージュといった感じで、取材記者が関係者にインタビューする形で物語が進展していく。

例えば映画冒頭では、事件が起きたマンションの管理人がカメラ目線で、当時の状況を説明していく。
「事件の日のことは、よく覚えています。あの日は、すごい雨でしてね……」
といった具合に。
再現ドラマのように当時の映像も挟まれつつ、インタビューが進むにつれて事件の核心に迫っていく流れである。
いわゆる、フェイク・ドキュメンタリーの1つともいえる。

こういったルポルタージュ調の演出の映画は初めて鑑賞したので、興味深く見れた。
だが、いさんせん登場人物が多すぎる。
名前のある人物は何十人出てきただろうか。
あまりの多さに相関関係を見失い、中盤に差し掛かる辺りですっかり付いていけなくなった。

ストーリーもだいぶ入り組んでいる。
事件の被害者は実は、事件のあったマンションの一室の住人ではなく、そっくりそのまま入れ替わっていた。
さらにその被害者たちがそのマンションに住むに至った経緯も、複雑な背景がある。

何重にも入り組んだ構造で、一度に理解するのが難しかった。
そのため、置いてきぼりを食らうたび、詳細なあらすじが書かれたサイトでストーリーを確認。
理解したら、再び続きを観るといった歪な鑑賞スタイルを取った。

完全に小説ならではの、ストーリーである。
小説なら多少ストーリーが入り組んでいても、ゆっくり理解しながら自分のペースで読める。
映画は強制で物語が進むので、頭の回転が早い人じゃないと厳しそう。
私のようなゴリラの知能レベルの人間では、一度に理解するのは難しい。

さらにインタビュー形式という演出上、映像的な面白さも薄い。
クライマックスも、あっさりと犯人が明かされた印象。

ふつうのミステリーのように探偵役が推理をして、徐々に真相に迫るドキドキ感。
推理を披露して、犯人が判明するカタルシスも本作にはない。

あまりに登場人物が多いので、魅力的なキャラクターも皆無。
実験的な要素の強い印象の作品である。

家族をテーマとする作品はコチラ。

■インターステラー

■ビジランテ

■ゴッドファーザー

理由の作品情報

■監督:大林宣彦
■出演者:岸部一徳 柄本明 古手川祐子 風吹ジュン 久本雅美 宮﨑あおい 加瀬亮
■Wikipedia:理由

理由を見れる配信サイト

U-NEXT:-
Hulu:○(見放題)
Amazonプライムビデオ:○(見放題)
TSUTAYA TV:-
Netflix:-
※2020年10月現在

-⑦なぜやったのか?

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。