映画の海

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①家のなかのモンスター

映画『ロードキラー』ネタバレなしの感想。トラック運転手に恨みを買われ、命を狙われる

投稿日:

■評価:★★★☆☆3.5

「イタズラ、ダメ、ゼッタイ」

【映画】ロードキラーのレビュー、批評、評価

現役の映画界の巨匠といったら、まず名前が挙がるであろうスティーヴン・スピルバーグ監督。
『ジョーズ』『E.T.』『ジュラシック・パーク』シリーズ、『インディ・ジョーンズ』シリーズ、『レディ・プレイヤー1』など、数えたらキリがないほどに傑作映画を生み出している。

そんな彼の名前が世に知れ渡ったのはテレビ映画として撮った『激突!』。
本作『ロードキラー』は『激突!』に青春色を強めたコンセプトのスリラー映画となる。

大学生のルイスは片思いのヴェナと旅行をするため、中古車を購入。コロラド州でヴェナを拾い、大陸横断ついでにネブラスカ州への帰省を計画する。いざ出発すると『兄フラーが釈放されたから拾ってほしい』と、母から連絡が入った。合流したフラーは、CBラジオ無線機を勝手に購入しブラックシープを名乗り、ラスティネイルを名乗るトラックドライバーを悪戯で引っ掛ける。渋々、ルイスはヴェナの特徴を話し、女性のキャンディケーンを名乗る。その日の夜、宿泊するモーテルでエリングハウスという嫌な男と揉めたフラーは、仕返しのため、ルイスにキャンディケーンのフリをさせエ、リングハウスの部屋にラスティネイルを誘き寄せる。翌朝、エリングハウスはハイウェイで無惨な姿で発見された。

『激突!』といったら、スティーヴン・スピルバーグが1971年にTV映画用として制作したスリラーである。
セールスマンの男が車でハイウェイを走らせていると、1台の大型トレーラー型タンクローリーを運転する何者かに些細な原因で恨まれ、ひたすら追いかけまわされる内容。
オンボロのタンクローリーがやけに怖いし、何よりも印象的なのが、タンクローリーのドライバーの顔が見えないように演出されている。
異様な怖さを誇る映画だった。

このブログでも記事にしているし、私はかなり好きな映画の1本となった。

本作も『激突!』と良く似ている。
主人公ルイスの兄貴フラーのが、どうしようもないくらいに悪い奴。
ラジオ無線機を用いて、ラスティ・ネイルを名乗るトラック・ドライバーを悪戯で引っ掛ける。
この些細なきっかけが原因で、ラスティ・ネイルに命を狙われるのだ。

本作の良かったのが、ルイスがめっちゃ良いヤツということ。
もともとは狙っているヴェナとの旅行のため、航空券を換金してまで手に入れた車で、会いに行くのだ。
悪事には縁のない、スーパー善人。
旅行のために車を買うっていう行動がピュアさ全開である。
今は亡きポール・ウォーカーが演じているのだが、ルックスからも良い人オーラ全開である。
フラーのせいで命を狙われる危機に陥っているため、観客は全力でルイスに感情移入するのだ。

だからこそ、怖さが増す。
「何とか生き延びて、ヴェナとラブラブ温泉旅行を楽しんでもらいたい」と観客は強く願っているため。

ただし、マイナス点も目立った。
本作の一番の欠点は敵の描き方が稚拙さ。
『激突!』をアレンジしたコンセプトと知ってからの鑑賞だったので、てっきりトラックで追い回されるだけかと思った。
でも実際はそうではない。
本作の悪役であるラスティネイルは、ルイスらを様々な手段で追い込む。

そのせいで、悪人の描き方にブレを感じた。
「どういう能力が恐い人間なのか」を絞って描いてほしかった。
トラックならトラックで追いかけまわす。
呪えるならひたすら呪いまくる。
といった具合に。

私には『激突アレンジ』という前情報があるし、恐らくこの映画を観た人の多くもそうだろう。
なぜなら、この映画のキャッチコピーには【激突以来の衝撃!】などと書かれている。
だから、トラックで追いかけまわすシーンの少なさに、違和感を覚えてしまった。

あと、本作も『激突!』に、同様にラスティネイルの顔が見えない演出が施されている。
これも正直中途半端。

『激突』は顔を見せないことで、まるで命を宿ったトラックがひたすら追いかけまわしてくるような無機質感を演出している。
だから余計に怖い。

だが本作はトラックで追いかけまわすシーンは一部。
あまり顔を見せないことによる怖さの助長は少ないのだ。
青春版激突という宣伝文句はマイナスである。

とはいえ、面白い箇所も多い。
青春色の強さは私は好きだったし、キャラクターが魅力的である。
主人公ルイスはどうしようもないくらい良いヤツだし、兄貴フラーは救いようのないバカ。
キャラクターの特徴がはっきりと描かれていたので、楽しめた。
スリラーとしてはよくできてるし、個人的にはかなり好き。

生きた人間が一番、恐い系スリラーのおすすめはコチラ。

■悪魔を見た

■ビー・デビル

■聖なる鹿殺し

■チェイサー

ロードキラーの作品情報

■監督:ジョン・ダール
■出演者:スティーヴ・ザーン ポール・ウォーカー リーリー・ソビエスキー
■Wikipedia:ロードキラー

ロードキラーを見れる配信サイト

U-NEXT:-
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(字幕・見放題)
TSUTAYA TV:-
Netflix:-
※2020年11月現在

-①家のなかのモンスター

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。