映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑥バディとの友情

映画『犬猿』ネタバレなしの感想。兄弟・姉妹の間の葛藤を描く

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■評価:★★★★☆4

「兄弟、姉妹」

【映画】犬猿のレビュー、批評、評価

私は兄がとにかくキライだった。
弟である私に対して高圧的で偉そう。
でも頼りがいもあって、何度か助けて貰った経験もある。
さまざまなゲームや漫画など、面白いものを教えてくれたので、感謝している部分もある。

こんな感じで、兄弟や姉妹を持つ人間だけに共感できる特有の感情がある。
本作『犬猿』は兄弟・姉妹を持つ者の心を激しく揺さぶるコメディ。

『純喫茶磯辺』『さんかく』『ヒメアノ~ル』『愛しのアイリーン』の吉田恵輔監督の2018年作品。

真面目なサラリーマンの弟・金山和成のところに、強盗罪で服役していた乱暴者な兄・卓司が刑期を終えて転がり込んでくる。家業の印刷工場を切り盛りする太っていて見た目がよくない姉・幾野由利亜と、頭は悪いけどその容姿と人当りの良さで芸能活動もしている妹・真子。複雑な感情を抱く二組の兄弟・姉妹の出会いにより、それぞれの関係が変化し始める。

面白過ぎる。
吉田恵輔監督は本当に凄い。

本作のテーマは兄弟・姉妹。
ありふれたテーマのように思えるのに、とてつもなくユーモラスに兄弟・姉妹の衝突を描く。

とにかくキャラクターが魅力的だった。
どのキャラクターにも裏の顔がある。
それぞれのキャラクターの裏の顔が明るみになることで事態が急変する。

例えば主人公・金山和成はマジメでお人好し。
でも、どこか非行な兄・卓司を見下していて、縁を切りたいとまで思ってる。

あるいは筧美和子扮する真子。
真子は姉と比べて可愛いし、おっぱいは大きい。
女性としての魅力は抜群である。
口うるさい姉が嫌いで、姉に対して悪さをしてたりする。
でもそれには、とある感情に基づいた行動なのだ。

他の二人も、表面上とは異なる顔を持っている。
ネタバレとなるので詳細は、伏せる。
ぜひとも観て確かめてほしいところ。

あと、ただ兄弟・姉妹がぶつかり合うだけじゃないのも良い。

兄弟、姉妹なので、誰よりも付き合いの長い相手。
そのため、誰よりも相手のことを熟知している。
悪い部分・キライな部分だけではなく、良い部分も彼らは認知しているのだ。

そのため、ハートフルな感情による展開を見せてくれたのも微笑ましくて良かった。
ただぶつかり合うだけでは、軽薄て浅いドラマになっていたから。

少しマニアックな話をしたい。
この映画のすごいと思った箇所の1つが、目的のない点。

普通、映画は主人公に何かしらの目的が設定されるもの。 
スポーツ漫画ならライバルを倒すとか、ロードムービーなら目的地があるとか。
だから観客は集中して鑑賞できる。

だが、本作はそれが一切ない。
つまり、キャラクターの魅力だけでぐいぐい引っ張るのだ。
恐ろしい手腕である。
こんな腕のある映画監督は数えられるほどしかいない。

家族を題材としたコメディはコチラ。

■蛇イチゴ

犬猿の作品情報

■監督:吉田恵輔
■出演者:窪田正孝 新井浩文 江上敬子(ニッチェ) 筧美和子
■Wikipedia:犬猿

犬猿を見れる配信サイト

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:○(見放題)
Amazonプライムビデオ:○(見放題)
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:-
※2020年12月現在

-⑥バディとの友情

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。