映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑤人生の節目

映画『ザ・コール』ネタバレなしの感想。異なる時代に生きる2人の女性が1つの電話で繋がる

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■評価:★★★☆☆3.5

「今を生きるということ」

【映画】ザ・コールのレビュー、批評、評価

私は未鑑賞だが、いずれ鑑賞したいと思っている名作の一つに『オーロラの彼方へ』
主人公がアマチュア無線機をいじっていると、何者かと繋がる。
その相手が30年前の父親、というSFファンタジードラマである。

何らかの手段で、異なる時間軸の人間と繋がる系の物語は多い。
本作『ザ・コール』はスリラーという形でそれを描く。

ソヨンは幼い頃に大好きだった父を火事で亡くしていた。ある日、ソヨンは無人となった実家を久々に訪れる。古い電話機を見つけると、突然コール音が鳴り出した。電話相手はヨンスクという若い女性で、彼女は20年前の同じ家にいることが判明。会話を続けるうちに2人は親しくなるが……。

設定がユニークでかなり引き込まれた。
電話で過去の人間と繋がる。
二人は協力し合って現状のピンチを乗り越えるといった、一風変わったタイムトラベルものとなっている。

とはいえ、本作は命のやり取りが絡むスリラー。
起承転結の起以降は、ハラハラさせられる展開が持続する。

本作は設定が面白いんだけど、この設定が荒唐無稽感を強めている結果となっていて、残念すぎる。

例えば、主人公ソヨンには、足に大きなキズがある。
電話の繋がった先の過去の女性・ヨンスクが、ちょっとしたはからいで、そのキズがつく出来事を回避させてくれる。
その瞬間、みるみるうちにソヨンの傷が治る。
この展開が非常に気持ちを離れさせた。

なぜなら、人の人生ってそんなに単純ではないだろう。
大きなキズがあれば、時には精神的にぐらついてりして、自暴自棄になったりするときもあったはず。
その影響で受験やら仕事やらをミスったりして……などの影響を及ぼすのが人生。
逆もしかりである。

だが、本作はそこまで深く描かれない。
キズでなどといった、表面的な影響しか反映されない。
だからこそ、物語が軽薄に見えるのだ。
本作の一番の欠点がこの箇所である。

それ以外は良かった。
ストーリーの展開は興味深くて先が気になって入り込めた。

演技力も素晴らしく、ソヨンはもちろん、ヨンスクに扮したチョン・ジョンソの陰のある雰囲気が絶妙。
バーニングでも素晴らしかったが、チョン・ジョンソの普通じゃない感がプンプン漂っていて素晴らしい。

ソヨンに中盤以降、とても辛い展開が訪れる。
このシーンが一番、印象的だった。
見ていて物凄くすごく辛い。
でも仕方ない。
人は今を生きないといけない。
大切なのはあくまでも今。
過去を振り返ってはならないのだ。

異なる時間軸に生きる人間との交流・衝突を描く映画はコチラ。

■TENET テネット

ザ・コールの作品情報

■監督:イ・チュンヒョン
■出演者:パク・シネ チョン・ジョンソ
■Wikipedia:ザ・コール(英語)
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):100%
AUDIENCE SCORE(観客):78%

ザ・コールを見れる配信サイト

U-NEXT:-
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:
TSUTAYA TV:-
Netflix:○(見放題)
※2021年1月現在

-⑤人生の節目

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。