映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑤人生の節目

映画『生きてるだけで、愛。』ネタバレなしの感想。鬱の女性がカフェで働き始める

投稿日:

■評価:★★★☆☆3

「愛」

【映画】生きてるだけで、愛。のレビュー、批評、評価

第135回芥川龍之介賞候補、第20回三島由紀夫賞候補となった本谷有希子著の同名タイトルの小説を原作とした恋愛映画となる。

過眠症で鬱を患う、引きこもり中の寧子は、編集社に務める津奈木と同棲生活を送っていた。感情のコントロールも難しく、毎日、津奈木に当たり散らしていた。ある日、寧子のもとに、津奈木の元・恋人の安堂が訊ねてくる。安堂は津奈木とヨリを戻したいがため、寧子を家から追い出すために、無理矢理、知り合いのカフェ・バーでバイトをさせる。はじめはうんざりしていた寧子だが、自分を受け入れてくるお店の人たちに次第に心を開くようになる。

いわゆる、メンヘラの女性を主人公とした恋愛ドラマ。

個人的すぎる意見なのだが、主演の趣里の顔立ちが、私はどうも苦手である。
そのせいで、物語に入り込むのに少し時間がかかってしまった。
水谷豊の娘らしいが、色気に乏しく、どこか品もないように見えて、なかなか受け入れがたいルックス。

しかも本作で趣里が演じる寧子は、同棲する津奈木に対しての扱いが酷い。
例えば、寒い中、飯を買って家に戻ってきた津奈木と、家でぐーたらする寧子のやりとりが以下の通り。
津奈木「カツ丼と焼きそば、どっちがいい?」
寧子「津奈木は?」
津奈木「カツ丼」
寧子「私もカツ丼が食べたかった」といって、カツ丼を奪う。

心底、寧子を嫌いになった瞬間だった。
精神疾患があるとはいえ、津奈木が不憫で仕方がない。

そもそも、何で津奈木は寧子と一緒にいるのかも不明だった。
寧子は口を開いたら自分のことばかり話す。
「私は」「私は」「私は」といった具合に。
津奈木に関する話題は一切しない。
津奈木だって仕事でストレスを抱えているのに。
こんな女と一緒にいたらストレスでしかないのに、なぜ一緒にいるのかが謎。
一応、最後のほうで津奈木の心情が吐露され、この疑問は解消される。

とにかく、寧子を嫌悪しながら鑑賞を続けることとなった。
だが、気付いたら寧子を応援している自分がいた。

ひょんなことから、カフェ・バーでバイトをすることになる。
意外にも、寧子は奮闘するのだ。
今までバイト探しをせずに、津奈木に八つ当たりばかりしてた寧子だったのに。

決して口にはしないが、寧子のなかで、津奈木に対して負い目を感じているのだろう。
過眠症で遅刻を連発しながらも、店の連中に助けられて、何とか仕事に邁進する。

印象的なシーンもいくつかあった。
寧子はウォシュレットが怖いらしく、その理由が「水って勢い次第では鉄をも切り裂く。だから怖い」とバイト先の連中に伝える。
その返答が、少し切なかった。
これは直接見て、確かめてもらいたい。

本作は純文学が原作なせいか、掴み所のない物語。
最後のほうで津奈木が寧子に対して心を吐露する。
その内容も、ちょっと意味が理解しがたかった。

でも、特徴のあるキャラクターは多いし、人間を丁寧に描いているので、割と楽しめた。
感情を吐き出したとき、無条件で受け止めてくれる存在がいるってありがたいことなんだな、って事実を心底、痛感させられた。

病気・障がいを抱えた主人公が奮闘するおすすめ作品はコチラ。

■37セカンズ

■おんなのこきらい

■ザ・ピーナッツバター・ファルコン

■“隠れビッチ”やってました。

生きてるだけで、愛。の作品情報

■監督:関根光才
■出演者:趣里 菅田将暉 田中哲司 西田尚美仲里依紗
■Wikipedia:生きてるだけで、愛。

生きてるだけで、愛。を見れる配信サイト

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:○(見放題)
Amazonプライムビデオ:○(見放題)
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:○(見放題)
※2021年1月現在

-⑤人生の節目

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。