映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

②金の羊毛

映画『イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密』ネタバレなしの感想。天才数学者が暗号の解読に挑む史実を描く

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■評価:★★★★☆4

「暗号・偉業を成す人間とは」

【映画】イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密のレビュー、批評、評価

第二次世界大戦中にエニグマ暗号の解読に取り組み、のちに同性間性行為のかどで訴追を受けたイギリスの暗号解読者アラン・チューリングを描く。

1927年、若きチューリングは、友人クリストファー・モーコムに触発され、暗号の世界にのめりこんでいく。同性愛者のチューリングはモーコムに恋心を抱くが、モーコムは結核で命を落とす。第二次世界大戦下、イギリスがドイツに宣戦布告した1939年、チューリングはブレッチリー・パークを訪れ、海軍中佐アラステア・デニストンの指揮の下、ヒュー・アレグザンダー、ジョン・ケアンクロス、ピーター・ヒルトン、キース・ファーマン、チャールズ・リチャーズとともに、ナチスの暗号機エニグマの解読に挑むチームを結成する。

アラン・チューリングのキャラクターがとにかく良い。
本作で一番の魅力的なポイントである。

アランは頭の良い数学者なんだけど、ネジが2~3本抜けている奇天烈な男。
コミュ力が低いアランは、自身と関わる周りの人間を振り回す。
しかも無自覚に。
そんなアランの人間性を、台詞で良い感じに表現してくれてる。

エニグマ解読のチームを編成され、アランが仲間に飯を誘われるシーンがこちら。
仲間A「俺たちは飯に行こうと思ってる」
アラン「無視」
仲間A「誘ってるんだ。一緒にランチしないか?」
アラン「いや、今のは君たちがランチに行くと言った。誘われていない」
仲間B「たかが、サンドイッチを食うって言ってるだけだ」
アラン「サンドイッチはキライだ」
仲間A「(アランを無視し)腹減ってる人、ランチに行こう」
アラン「手を挙げる」
仲間A「お前、さっき一緒に行かないって言っただろ」
アラン「腹が減ってるかって訊ねられたから手を挙げたんだ」

ひどい性格の悪さである。
我々が日常でしそうな会話で、アランのずれた感性を描く。
お見事な手腕である。
こういうキャラクターの見せ方のできる監督および、脚本の映画が面白くないわけない。

このシーンを冒頭で見せてくれたために、一気にアランのキャラに惹かれ、先の展開はワクワクしながら鑑賞することになった。
もちろん、こんなひねくれた男が、私の近くにいたら嫌だが。
(液晶画面越しがちょうど良い)

アランがチームの責任者に昇格したタイミングで、暗号解読メンバーを新規で募集する。
普通に数学者とか、頭の良い人を集めるのかと思いきや、違う。
なんと、新聞に難解なクロスワードパズルを載せて、早く解けた人を採用するという。
アランが提案した、ユーモラスな採用試験も良かった。

実際にGoogleも似たようなことをやっている。
ある日、アメリカのシリコンバレーに突如、『なぞの看板』が出現した。
これを解いたらGoogleの求人情報画面に辿り着いたそう。
こういったユーモラスな発想のできる人は、潜在的に惹かれる。

あらすじにも記載しているが、アランは同性愛者。
マイノリティなセクシャリティがこの時代は許容されておらず、実刑に処される。
そのことが物語の展開にも大きく関わってきて、可哀想で仕方ない。

アランの妻となったジョーンも良かった。
人間性がとにかく素晴らしい。
アランのダメなところを、ジョーンがすべてサポートする。
男って、結局は女性がいないとダメな生き物である。
ジョーンは徹底して、アランの支えになっていた。アランは幸せだっただろうなと思う。

その他にも、エニグマの解読だけじゃない多くの困難が、アランに襲いかかる。
第二次世界大戦の終結を陰で支えた人物がいたのは、初めて知ったし、感服の思いである。

本作を見たせいで暗号を解きたい衝動に駆られた。
ついついAmazonでナゾトレを欲しいモノリスとに載せてしまった。

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イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密の作品情報

■監督:モルテン・ティルドゥム
■出演者:ベネディクト・カンバーバッチ キーラ・ナイトレイ マシュー・グッド ロリー・キニア チャールズ・ダンス マーク・ストロング
■Wikipedia:イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密(ネタバレあり)
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):89%
AUDIENCE SCORE(観客):91%

イミテーション・ゲーム/エニグマと天才数学者の秘密を見れる配信サイト

U-NEXT:○(見放題)
Hulu:○(見放題)
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TSUTAYA TV:○(見放題)
Netflix:○(見放題)
※2021年1月現在

-②金の羊毛

執筆者:

名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。