■評価:★★★☆☆3
「反逆」

【映画】Vフォー・ヴェンデッタのレビュー、批評、評価
アラン・ムーアとデヴィッド・ロイドの同名タイトルの漫画を原作とする実写映画となる。
第三次世界大戦後。かつてのアメリカ合衆国が事実上崩壊し、独裁者アダム・サトラーによって全体主義国家と化したイングランド。11月4日の夜、国営放送BTNに勤務する女性イヴィー・ハモンドは、夜間外出禁止令を破っての外出中、秘密警察ザ・フィンガーの構成員フィンガーマンに発見され乱暴されそうになる。そこにガイ・フォークスの仮面を被る謎の男“V”が現れ、イヴィーを救った。その直後、“V”はイヴィーの目の前で裁判所の爆破テロを敢行する。“V”は1年後の11月5日に国会議事堂の前へ集まるよう国民達に呼びかける。重要参考人として手配され、成り行きで“V”の逃走をほう助する事になったイヴィーは“V”の拠点「シャドウ・ギャラリー」へと匿われる。
第三次世界大戦によってアメリカが崩壊し、独裁国家となった近未来を舞台とする。
フィクションレベルの高いチープなSFといった雰囲気で、どうも私には肌の合わない設定だった。
例えば『インターステラ―』や『2001年宇宙の旅』のようなリアルに振り切ったSFは好きなのだが、『スター・ウォーズ』『ガーディアン・オブ・ギャラクシー』『フィフス・エレメント』のようなフィクション全開のSFがどうも苦手。
私以外にも、似たような感性を持つ人はいるのではないだろうか。
さらに、本作はガイ・フォークスの仮面を被ったVの発言が、やたらと哲学的かつ詩的。
そのせいで、台詞の意味が分かりづらいシーンも多かった。
取っつきづらさもあって、なかなか世界感に入り込めなかった。
だが、頑張って見続けたら、意外と終盤は楽しめた。
クライマックスに向けてのテンションの上がりっぷりは良かった。
本作の対立構造が、イヴィーやVよりも遙かに地位も権力もある組織と戦う物語。
この手の物語は見終わったあと、多大なカタルシスを得られることが多く、本作も例外ではない。
なので、鑑賞後感は割と良かった。
他に特記すべきは、ナタリー・ポートマンである。
顔立ちの整った美人顔である彼女だが、なぜか中盤辺りで、ぶりぶりの姫系ファッションを着用するシーンがある。
ギャップがあり、やけに可愛くて笑ってしまった。
チークも派手に塗りたくっていて、完璧なルックスのナタリー・ポートマンの抜けた部分が見られた気がして、一気に好きになった。
さらには終盤に向けての体を張ったシーンも凄かった。
詳細は伏せておくので、ぜひとも直接観て確かめて欲しいシーン。
ストーリーが動き出すのが遅いので、正直、退屈時間は長い。
それを乗り越えたら、楽しめる映画ではある。
これから鑑賞する人には、ぜひとも我慢して乗り越えて欲しい。
組織と戦う系のおすすめはコチラ。
■ビー・デビル
■トガニ 幼き瞳の告発
■ナイチンゲール
■ジョーカー
Vフォー・ヴェンデッタの作品情報
■監督:ジェームズ・マクティーグ
■出演者:ナタリー・ポートマン ヒューゴ・ウィーヴィング
■Wikipedia:Vフォー・ヴェンデッタ(ネタバレあり)
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):73%
AUDIENCE SCORE(観客):90%
Vフォー・ヴェンデッタを見れる配信サイト
U-NEXT:○(見放題)
Hulu:○(見放題)
Amazonプライムビデオ:○(字幕・有料)
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:○(見放題)
※2021年2月現在