映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑤人生の節目

映画『マドモアゼル』ネタバレなしの感想。ストレスをため込む田舎暮らしの婚期を逃した女性を描く

投稿日:

■評価:★★★☆☆3

「よそ者」

【映画】マドモアゼルのレビュー、批評、評価

町山智浩著『トラウマ映画館』で紹介されている1本。
町山さんが11歳~16歳のころにTVで観て、トラウマになった映画群が紹介されている本である。

フランスの片田舎の村。「マドモアゼル」と村人から呼ばれる女教師は、森を散歩して欲求不満を解消する毎日を送っていた。森にはイタリアからやってきた屈強な男たちがきこりとして働いていた。彼らを覗き見たマドモアゼルは、言いようのない肉体の疼きを感じるのだった。村で不審火が続けて起きる。きこりのマヌーは身を挺して救出に当たるが、村人たちはよそ者の彼を犯人扱いする。犯人であるマドモアゼルは偶然、火事を起こしてしまったことから快感を覚え次々と犯罪的な行為を犯していく。

キャラクターが魅力的。
主人公のマドモワゼルは、みんなから信頼されている真面目な田舎町の女性教師。
そんな彼女は、村人たちの期待にプレッシャーを感じているのか、日々、ストレスをため込んでいる。
その発散方法が、ムチャクチャなのだ。

普通の人のストレス発散といったらAmazonでポチりまくるとか、暴飲暴食するとか。
破天荒な人だったら、異性と寝まくるなどである。
だが、彼女は、村を水浸しにして家畜の命を大量に奪ったり、放火したり、村の水桶に毒を入れたりとムチャクチャである。

マドモアゼルに敵がいないのも良い。
自分を邪魔する敵がいて、そのストレス発散のためだったら、観客は彼女に共感できる。
でも敵はいない。
マドモアゼルはみんなに好かれている。
たまに「あいつは見た目は普通。田舎だからもてはやされている」なんて陰口をたたかれる程度。

この分かりやすいクズな描き方が良かった。
そのため、感情移入は一切しない。
観客は、「彼女はどんな悲劇的な末路を迎えるのか」と、期待しながらワクワク鑑賞することになる。

シナリオに関しては、なかなか極悪非道で笑える。
もっと想定内の結末を迎えるかと思いきや、ある意味、型破りな感じで良かった。
万人受けする内容ではないが、振り切って描いているので、ある意味清々しい。

昔の映画だから仕方ないのだが、テンポが、かなりゆったりなのも気になる。
アメリカ映画ではなくフランス映画だからというのもあるのだろう。
とにかく淡々と物語が展開される。
何なら十分くらい会話がないシーンもあるくらい。
1時間半というコンパクトなサイズではあるが、現代のハイテンポな映画に慣れていると、少し冗長さを感じる。

白黒映画だし、人を選ぶ内容ではある。
個人的には割と好きな内容だった。

クズな主人公のおすすめ作品はコチラ。

■悪魔を見た

■女王陛下のお気に入り

■アンダー・ユア・ベッド

■岬の兄弟

マドモアゼルの作品情報

■監督:トニー・リチャードソン
■出演者:ジャンヌ・モロー エットレ・マンニ キース・スキナー ウンベルト・オルシーニ
■Wikipedia:マドモアゼル(ネタバレあり)
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):-
AUDIENCE SCORE(観客):76%

マドモアゼルを見れる配信サイト

U-NEXT:-
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(DVD)
TSUTAYA TV:-
Netflix:-
※2021年4月現在

-⑤人生の節目

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。