映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑥バディとの友情

映画『プーと大人になった僕』ネタバレなしの感想。大人になったクリストファーがロンドンの街でプーと再会する

投稿日:

■評価:★★★★☆4

「子供心・純真な心の大切さ」

【映画】プーと大人になった僕のレビュー、批評、評価

1977年公開のディズニー制作の長編アニメーション映画『くまのプーさん 完全保存版』のその後を描いた実写ファンタジー映画。

イギリスの田舎に住む少年クリストファー・ロビンは、100エーカーの森でくまのプーさんとその仲間たちと楽しい日々を過ごしていた。だが、ロンドンの私立寄宿学校に入学することになり、お別れパーティーでプーと森の仲間たちに「君たちのことは絶対に忘れない」と約束した。首都ロンドンで、旅行カバン会社のウィンズロウ社で働く大人になったクリストファーは、多忙のゆえ愛する妻イヴリンと娘マデリーンとの間に溝を作るようなってしまった。ある日、家族と週末にクリストファーの故郷の田舎に旅行する計画を立てたが、上司から仕事を押しつけられ、家族との約束を破ってしまう。その頃、100エーカーの森ではプーが異変に気がついた。森の仲間たちが一人もいないのだ。プーは「親友のクリストファー・ロビンなら何とかしてくれる」と考え、かつてクリストファーが使っていた魔法の扉をくぐると、ロンドンのとある公園に出ることができた。クリストファーは休日出勤の帰り道、自宅前の公園のベンチに腰掛けると、そこにはプーの姿があった。

最高すぎて、ずっと半泣き状態で鑑賞していた。
正直、冒頭はあまり入り込めなかった。
アニメではない、実写のプーさんやピグレットらが画面に出てきたときは、リアルすぎる造形でビックリした。
プーさんの黒い目にも「何か怖い」と思ったほど。
だが、観ていたら気にならなくなったし、何なら最後はプーさんらが愛おしく思えて仕方なかった。

本作は、アニメ版『くまのプーさん 完全保存版』のその後の物語。
プーと別れ、大人になったクリストファー・ロビンが主人公。
大人になったクリストファーはプーさんたちとの思い出もすっかり忘れ、退屈な大人に成り下がっていた。
仕事に振り回され、子どもの相手も満足にできず、現実世界に精神をすり減らしている。
そんなクリストファーの前に、プーさんがひょっこり現れるのだ。

プーとクリストファーが再会した瞬間から涙ぐんでしまった。
なぜなら、プーさんはひたすら純粋なのだ。
クリストファーは成長して大人になったが、プーさんは相変わらずのんびりしているし、はちみつに目がない。
つまり、プーさんは子どものメタファーである。
子ども=純真。

最初は子どもみたいなプーさんに批判的なクリストファー。
だが、プーさんを通じて、子どもらしい純真さの大切さに少しずつ気付かされる。
クリストファーの変化が、観客からしたら嬉しくてたまらない。

人間は年を重ねるごとに小学校から中学校、会社と、過ごす環境が変わる。
大人になると余計な知恵を身につけ、狡猾になったりする。
いつしか子どもっぽい純真さが失われてしまう。

だからプーさんの子供っぽさが身体に染みる。
「なぜ、この純粋さを忘れてしまったんだろう」と己と向き合ってしまう。
いつまでも純真さを忘れずに、毎日を楽しく、新鮮に生きていきたい。

現実に辟易する日々を送っている人がいたら、本作を観たら号泣するのではないだろうか。
精神的に疲れている人に、この映画をプレゼントしたいくらい。

何よりも、結末が素晴らしかった。
ネタバレになるので詳細は控えるが、現実世界に対して、ファンタジーの世界を肯定するような描きかたをしてくれている。
この描き方が心底、感心した。
この描き方をするファンタジーって、実は数少ないのではないだろうか。

先日観た「ナルニア国物語」と比べると雲泥の差の出来映えである。
この映画と出会えて良かった。

実写のディズニー映画のおすすめはコチラ。

■アラジン(2019)

プーと大人になった僕の作品情報

■監督:マーク・フォースター
■出演者:ユアン・マクレガー ヘイリー・アトウェル
■Wikipedia:プーと大人になった僕
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):72%
AUDIENCE SCORE(観客):83%

プーと大人になった僕を見れる配信サイト

U-NEXT:○(有料)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(吹替・有料)○(字幕・有料)
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:-
※2021年5月現在

-⑥バディとの友情

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

映画『バケモノの子』ネタバレなしの感想。親を失った少年がバケモノ(獣人)と出会う

■評価:★★☆☆☆2.5 「親に対する思い」 【映画】バケモノの子のレビュー、批評、評価 『時をかける少女(アニメ版)』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』の細田守監督による2015年公開 …

映画『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』ネタバレなしの感想。劣化版翔んで埼玉

「プライドの高い二人の高校生が相手に告白させる恋愛頭脳戦を繰り広げる青春おバカコメディ」

映画『ぼくとアールと彼女のさよなら』ネタバレなしの感想。冴えない男子高校生が、白血病を患った幼馴染の女子と交流する

「重病・余命系モチーフのボーイミーツガール」

映画『君の名は。』ネタバレなしの感想。アニメにおいて人類の到達点の一つ

「ロマンチズム溢れるセカイ系恋愛映画」

映画『天気の子』ネタバレなしの感想。賛否両論の理由

「新海誠作品を観たことがない人向けの純愛ファンタジー」

名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。