映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑥バディとの友情

映画『バケモノの子』ネタバレなしの感想。親を失った少年がバケモノ(獣人)と出会う

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■評価:★★☆☆☆2.5

「親に対する思い」

【映画】バケモノの子のレビュー、批評、評価

『時をかける少女(アニメ版)』、『サマーウォーズ』、『おおかみこどもの雨と雪』の細田守監督による2015年公開作品。

9歳の少年・蓮は、両親の離婚で父親と別れ、親権を取った母親につくことになるが、その母も交通事故で急死してしまう。両親がいなくなった蓮は親戚に養子として貰われることになったが、引越しの最中に逃げ出し、渋谷の街を独り彷徨っていた。行くあてもなく裏通りでうずくまっていた夜、蓮は「熊徹」と名乗る熊のような容姿をしたバケモノ(獣人)に出逢うが、すぐに見失ってしまう。蓮は、「独りでも生きていきたい」との思いから、『強さ』を求めてそのバケモノを探しているうちに、バケモノの世界「渋天街」へ迷い込んでしまう。

私は細田守作品が不得意のため、期待せずに鑑賞した。
やっぱり想定内のクオリティだった。

本当にこの監督は、紋切り型で新鮮さに欠ける平凡なキャラクターばかり描くなあと再認識させられる。
本作は「親に対する思い」をメインテーマとして語る。
だが、あまりにキャラクターが普通すぎるので、立派であるはずのテーマが心に刺さらない。
キャラクターの言動に面白味が欠けるので、1㎜たりとも興味深く鑑賞できない。

「きっとこのシチュエーションだったら、このキャラは次はこういう行動を取るだろうなあ」と思ったら、だいたいその通りである。
鑑賞していて寒くて仕方ない。

リアクションによってキャラクターの個性は描いていたり、丁寧に作品を作っていることは伝わってくる。
だが、キャラクターが壊滅的に魅力でないため、努力が台無し。

例えばヒロイン。
いったい、なぜ、主人公の九太に惹かれるのかが意味不明である。
いったい、彼のどこに魅力を感じたのだろうか。

特に後半、ケータイを持っていない九太が、公衆電話からヒロインに電話する。
その着信を見て、すぐに「九太からだ」と、家を飛び出すシーンがある。
ヒロインはお堅い家らしく、夜に外出することを禁止されている。
それでも、九太に会いに、こっそりと家を抜け出す。
そこまでして、会いに行くヒロインにはまったく共感できない。
こんなに魅力的ではないヒロインもなかなかいない。
なぜこのレベルのキャラクターが企画で通るのかが謎である。

というか、過去作もほとんどそう。
『おおかみこどもの雨と雪』『サマーウォーズ』『未来のミライ』。
特に前者2作は人気が高いが、私はぜんぜん面白いと思えない。
キャラクターの描き方がぬるすぎて、どこか距離を置いて、冷静になって鑑賞してしまう。

アニメだし、細田守の狙う層が子供だから、生々しいキャラクターを描けないかもしれない。
でもいくらなんでも、どのキャラクターも退屈である。

あとシナリオも微妙すぎる。
前半の異世界に向かう流れはワクワクしたが、終盤は意味不明だった。
いったいなぜ、あの生物があの街を徘徊するのか良く分からない。

良かった箇所は映像。
細田守はキャラクターの描き方は壊滅的に下手くそではあるが、暖かみのある映像を作ってくれる。
ただ美しい映像っていうのではなく、どこか夏を思わせる明るくて暖かくて心地の良い映像。
こんなステキな映像を作れるのだから、脚本は誰かに任せて、監督だけやったら良いようにも思える。

親子をテーマとした作品の傑作はコチラ。

■インターステラー

■37セカンズ

■子宮に沈める

■娘は戦場で生まれた

■LION/ライオン ~25年目のただいま~

バケモノの子の作品情報

■監督:細田守
■出演者:宮崎あおい 染谷将太 役所広司 広瀬すず
■Wikipedia:バケモノの子(ネタバレあり)
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):88%
AUDIENCE SCORE(観客):88%

バケモノの子を見れる配信サイト

U-NEXT:
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(有料)、原作はコチラ
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:-
※2021年6月現在

-⑥バディとの友情

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。