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⑤人生の節目

映画『アルプススタンドのはしの方』ネタバレなしの感想。応援席でたまたま居合わせた4人による会話劇

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■評価:★★★☆☆3.5

「青春」

【映画】アルプススタンドのはしの方のレビュー、批評、評価

2017年の第63回全国高等学校演劇大会にて最優秀賞を受賞した、高校演劇の戯曲の実写映画化。
2020年公開の青春映画。

夏の甲子園大会の1回戦、吹奏楽部や応援団が賑わう中、アルプススタンドのはしの方の応援席。演劇部員の安田あすはと田宮ひかるが観戦しているが、2人とも野球のルールがよく分からず、犠牲フライを知らないため、どうして相手に点が入ったのか分からないと話していると、元野球部員の藤野富士雄がやって来て近くに座った。藤野に野球の解説をしてもらいながら、3人で試合を見守っている。少し離れた所には、成績優秀だが人付き合いが苦手な宮下恵がいる。彼女は、成績学年一位の座を、吹奏楽部部長の久住智香に明け渡してしまっていた。安田と田宮は、演劇部の関東大会出場の目前で、主役の田宮がインフルエンザに罹ってしまい出場できなかったことで、お互いに妙に気を遣っている。

戯曲が原作なので、会話劇を主体としている。
映像的にはとても地味な内容。
とはいえ、そこそこ楽しい物語だった。

序盤は、野球に不思議なルールというか、行動について、野球に無知は主人公らがいじるのが面白い。
守備がフライを捕ったタイミングで、ランナーは全力で走る。
「何でランナーが全力で走るの?本当はフライを捕っていなかったの?」などと突っ込む。
こんな感じの、野球が無知な人の視点による、野球のルールについて、いちいち突っ込むのが面白い。

ただ、もちろん野球いじりはメインではない。
主な登場人物は4人。
みんな、それぞれ、色んな思いがあって、この場にいる。
元野球部員の藤野だったり、元演劇部の安田や田宮など。
たまたまこの場に居合わせた4人が、野球をきっかけにコミュニケーションを取ることで、徐々に打ち解け合う。
ただ、あくまで野球が会話のきっかけとなり、次第に各々の深い悩みや葛藤が浮き彫りとなる。

会話劇だけで、キャラクターの成長を描いているのは凄いと思った。
やはり、そこには野球が絡んでくる。
決して画面上には映らない、目の前に繰り広げられている野球が素晴らしいからこそ、みんな成長を遂げるのだ。

詳細については、ネタバレになるので、ぜひ観て確かめて欲しい。
私もついつい最後の展開には目頭が熱くなってしまった。

個人的に良かったのが久住のキャラクター。
美人だし、吹奏楽部の部長だし、授業の成績も見るからにガリ勉でマジメそうな宮下を越えて1位となった才女。
見るからに嫌味に見える彼女にも、裏の顔がある。
だが、一部の人間からは表の顔のみで判断され、敬遠されている。
こういった薄っぺらな思考による行動が、高校生らしくて微笑ましく映る。
熱いだけでなく、失敗やそれに付随する痛みの経験も青春である。

会話劇が主体なので、正直、映像映えしない映画ではある。
だが、シナリオが素晴らしいので、多くの人に鑑賞してもらいたい青春ドラマ。

会話劇が楽しい映画のおすすめはコチラ。

■犬猿

■ダンスウィズミー

■メランコリック

アルプススタンドのはしの方の作品情報

■監督:城定秀夫
■出演者:小野莉奈 平井亜門 西本まりん 中村守里 黒木ひかり
■Wikipedia:アルプススタンドのはしの方(ネタバレあり)

アルプススタンドのはしの方を見れる配信サイト

U-NEXT:○(有料)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(有料)
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:-
※2021年8月現在

-⑤人生の節目

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名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。