映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

⑤人生の節目

映画『あのこは貴族』ネタバレなしの感想。箱入り娘が別世界に生きる田舎娘と出会う

投稿日:

■評価:★★★☆☆3.5

「富裕層の葛藤」

【映画】あのこは貴族のレビュー、批評、評価

『ここは退屈迎えに来て』の原作者、山内 マリコ著の同名小説で、2021年公開の実写映画。

東京に生まれ、箱入り娘として何不自由なく成長し、「結婚=幸せ」と信じて疑わない華子。20代後半になり、結婚を考えていた恋人に振られ、初めて人生の岐路に立たされる。あらゆる手立てを使い、お相手探しに奔走した結果、ハンサムで良家の生まれである弁護士・幸一郎と出会う。幸一郎との結婚が決まり、順風満帆に思えたのだが…。一方、東京で働く美紀は富山生まれ。猛勉強の末に名門大学に入学し上京したが、学費が続かず、夜の世界で働くも中退。仕事にやりがいを感じているわけでもなく、都会にしがみつく意味を見いだせずにいた。幸一郎との大学の同期生であったことで、同じ東京で暮らしながら、別世界に生きる華子と出会うことになる。

興味深い内容。
正直、主人公の華子には一切共感できない。
渋谷の高級住宅街の松濤に住むお嬢様。
なかなか結婚できずに困っている時、理想的な金持ちの男が現れる。といった流れ。

もはや華子の家が金持ちすぎて、生活スタイルがファンタジーである。
家族団らんの夕食時では、「ユニクロ?そんなところで買い物しているの?」と母が発言したり。
一度のカフェでは5000円くらい使ったり。(私はいつもファーストキッチン・ウェンディーズでドリンクチケットを使ってカフェ利用している。一杯約183円)
結婚のために医者とお見合いを、仕立てのいい着物で緑の豊かな雰囲気のいい庭園で行ったり。
私のように自由に夢を追いながら派遣で働いている身からすると、華子の生活は居心地が悪くて仕方ない。

だが、華子自身もどこか生きづらそうな雰囲気を醸している。
アイデンティティの確立すら許されず、周りが望む生き方を仕方なくまっとうしている印象。
この自分とはまるで違う世界で生きているキャラクター設定が興味深くて面白い。

婚約者となる幸一郎の家族に挨拶に行くシーンとか凄い。
お父さんは、後頭部が床に付くんじゃないか、って勢いで座椅子の背もたれに背を預け、華子や自身の家族を見下すような雰囲気。
華子に話しかけてくる幸一郎の母や叔母も常にマウント気味。
母「留学経験はあるのかしら?」
華子「ちょっと」
母「そう。じゃあこれからお勉強しないとね」
など。
貴族の世界は気苦労が多そうだ。

微妙だと思ったのは、もう一人の主人公、美紀のキャラ設定。
田舎から東京に出てきた、金持ちではない外部の人間。
このキャラがあまりに普通すぎる。
もっと、イカれたパリピのようなぶっ飛んだキャラでも良かった気がする。
本作は、華子が美紀と接することで、成長をする物語。
でも、この外部のキャラが普通すぎるので、そんなに影響を受ける要素が見受けられない。

金持ち描写がステレオタイプで分かりやすかったので、美紀のキャラの薄さは違和感を覚えた。
でも、全体的には新鮮な設定の面白い映画ではある。

主人公に共感できない面白さのあるおすすめ作品はコチラ。

■宮本から君へ

■悪魔を見た

■聖なる鹿殺し

■ナイチンゲール

■アンダー・ユア・ベッド

あのこは貴族の作品情報

■監督:岨手由貴子
■出演者:門脇麦
水原希子
高良健吾
石橋静河
山下リオ
佐戸井けん太
篠原ゆき子
石橋けい
山中崇
高橋ひとみ
津嘉山正種
銀粉蝶
■Wikipedia:あのこは貴族

あのこは貴族を見れる配信サイト

U-NEXT:○(有料)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(有料)○(Blu-ray)、原作はコチラ
TSUTAYA TV:○(有料)
Netflix:-
※2021年12月現在

-⑤人生の節目

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。