映画の海

約1100本の映画を鑑賞した小説家志望の男が、ネタバレなしで映画のレビューや解説を書いてます。(直近で観たものに限る。たまにアニメ・ドラマ・小説も)面白いおすすめ映画を探している人向けのブログ。

②金の羊毛

映画『少年の君』ネタバレなしの感想。いじめられっ子の少女と不良少年が出会う

投稿日:

■評価:★★★☆☆3.5

「いじめ・大学受験競争」

【映画】少年の君のレビュー、批評、評価

全国統一大学入試に向けて、ひたすら勉強をしていた成績優秀な女子高生。しかし、あるきっかけにより学校でいじめの対象になってしまう。そして彼女は、偶然出会った不良少年に女子高生の自分を保護するように頼む。同じように孤独な2人は、次第に心を通わせていく。

公開当初は「白夜行に似てる」なんてSNSでの感想が多く、気になっていた作品。

最初にびっくりさせられたのが中国の学歴社会っぷり。
学校の机には数十冊の参考書やら教科書ならを重ねて、みんな一生懸命授業を聞いている。
北京大学であったり、偏差値の高い大学に行くために、みんな必死にペンを走らせ、先生の授業に耳を傾ける。

つまり、いい大学に行かないと、中国ではまともな生活が難しいんだろうなあって思う。
中卒でも普通に就職して結婚して、中流家庭を作ることができる日本とは、まるで異なる世界なんだろう。
つくづく、日本に生まれてよかったなあと思わさせられる。

主人公の少年少女の関係性もいい。
いじめられっこの勉強熱心な少女と、社会のはぐれ者である不良少年。
属性や育った環境の正反対の二人が出会い、お互いを必要とし合う。
息苦しい世界で、二人が肩を寄せ合い、支え合って生きている姿を見ているだけで心を掴まれるものがある。

特に少年の少女への献身はぐっとくる。
ささやかな大義名分のみで、少女がいじめられないように、毎日毎日、登下校の際はあとをつけてボディーガードをする。
ボディーガードっていう手段が幼稚でありながら、彼の不器用な美しさに、応援したい気持ちがより強くなる。

本作をそこまで評価を高くしなかった理由の1つがシリアスさ。
全編、シリアスな空気感が強くて、入り込むのに時間がかかった。
学園ものだし、もう少しコメディタッチの見やすい雰囲気のほうが、個人的には好み。

いじめ、という設定にも引っ掛かりを覚える。
主人公が通う学校は進学校だが、本当に、こんなハードないじめはあるだろうか?
公立の高校だったら、民度の低い学生も入ってきて、いじめに発展するのはまだ理解できる。

入るにもおそらく金がかかるであろう進学校で、こんな壮絶ないじめは起こるものなのだろうか?
いじめてる暇があるなら勉強しろよ、ってついつい思ってしまった。
この考えは日本的で、中国では進学校でもいじめは当たり前に存在するのだろうか。

いじめ、大学受験競争など、その国の身近な社会問題を題材としたおすすめ作品はコチラ。

■きみはいい子

■バッド・ジーニアス 危険な天才たち

■この自由な世界で

■パラサイト 半地下の家族

■家族を想うとき

少年の君の作品情報

■監督:デレク・ツァン
■出演者:チョウ・ドンユイ
イー・ヤンチェンシー
■Wikipedia:少年の君
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):97%
AUDIENCE SCORE(観客):97%

少年の君を見れる配信サイト

U-NEXT:○(有料)
Hulu:○(有料)
Amazonプライムビデオ:○(字幕・有料)○(Blu-ray)
Netflix:-
※2022年5月現在

-②金の羊毛

執筆者:


comment

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

関連記事

名前:柴田
年齢:30代
小説家志望。
趣味は映画、読書、ゲーム(最近はスプラトゥーン2)、お笑い、筋トレなど。
長所は人を楽しませることに一生懸命、短所は顔が丸い。