■評価:★★☆☆☆2
「サイコロジカル・ホラー」

【映画】ラストナイト・イン・ソーホーのレビュー、批評、評価
『ショーン・オブ・ザ・デッド』『ホット・ファズ -俺たちスーパーポリスメン!-』『スコット・ピルグリム VS. 邪悪な元カレ軍団』『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う!』『ベイビー・ドライバー』のエドガー・ライト監督による2021年公開のサイコロジカル・ホラー映画。
ファッションデザインに情熱を持ち、奇妙な第六感を持つ若い女性エロイーズは、不思議なことに、憧れの歌手サンディの体で1966年のロンドンにタイムスリップしてしまう。サンディの体の中で、その時代を体験するが、その後、1960年代のロンドンが見た目とは違うことに気付き始め、過去と現在がバラバラになり、怪しく恐ろしい結果を招いてしまう。
60年代カルチャーのノスタルジックな雰囲気は良かった。
クラシカルな服装や髪型のキャラクターに、現代ではあまり見られない、ケバケバしい下品な感じの建物の装飾。
古い映画は得意ではないが、今の時代の技術でノスタルジーな世界観を作ってくれているのでとても鑑賞しやすい。
だが、本作の良かったところは世界観くらい。
ストーリーについては、かなり退屈な内容の映画だった。
共感出来る人もいると思うが、私は妄想・夢系のホラーがとにかく苦手。
結局のところ、現実ではない。
妄想や夢の中で生死に関わる危機に迫られても、現実世界ではダメージを負うことはないので、緊迫感に欠けるのだ。
そのため、登場人物に感情移入がしづらく、結果的に距離を置いて鑑賞してしまう。
本作はまさに妄想や悪夢がホラー演出のメインとなる。
怖さは少なく、入り込めなかった。
ライトノベル原作で、アニメ化もされている『ソードアート・オンライン』はうまい設定だと思う。
『ソードアート・オンライン』は仮想現実のゲームの世界での物語。
ゲームの世界で命を落としたら、現実でも命を落とすという恐ろしい設定。
そのため、手汗握りながら、主人公の行く末を追うことになる。
あと、寮のルームメイトの性格が悪く過ぎて笑える。
主人公に意地悪をするのはもちろん、男を部屋に連れ込んで、性交渉をおっぱじめたりする。
こんな頭のおかしい奴がいたら、さっさと寮の管理会社に通報したらいい。
すぐに追っ払ってくれるだろう。
にもかかわらず、主人公が寮を出て行くのは違和感を覚える。
あと主人公は服飾系の仕事をしている。
服飾と、今回の悪夢の組み合わせはどうもピンとこなかった。
もう少し服飾の必然性を盛り込んで欲しかった。
全体的にキャラクターも魅力に欠ける。
主人公は大人しいし、色恋相手の黒人も、ただ良い人の普通のキャラ。
もう少しキャラクターに特徴を設定してほしかった。
SNSでの評判は良かったが、私はついていけなかった。
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ラストナイト・イン・ソーホーの作品情報
■監督:エドガー・ライト
■出演者:トーマシン・マッケンジー
アニャ・テイラー=ジョイ
■Wikipedia:ラストナイト・イン・ソーホー
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):76%
AUDIENCE SCORE(観客):90%
ラストナイト・イン・ソーホーを見れる配信サイト
U-NEXT:○(有料)
Hulu:-
Amazonプライムビデオ:○(吹替・有料)、○(Blu-ray)
Netflix:-
※2022年5月現在