映画『トゥルーマン・ショー』ネタバレなしの感想。人生のすべてをテレビで生中継される男を描く

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■評価:★★★☆☆3.5

「人生は他人に作られているとすれば」

【映画】トゥルーマン・ショーのレビュー、批評、評価

『マスク』『Mr.ダマー』シリーズ『バットマン フォーエヴァー』『ケーブルガイ』『ライアー ライアー』『トゥルーマン・ショー』
『ふたりの男とひとりの女』『グリンチ』『マジェスティック』『ブルース・オールマイティ』『エターナル・サンシャイン』『イエスマン “YES”は人生のパスワード』『フィリップ、きみを愛してる!』『キック・アス/ジャスティス・フォーエバー』のジム・キャリー主演の1998年11月14日公開のコメディ・ドラマ映画。

【あらすじ】小さな島で、セールスマンとして働き、妻や親友らと共に平凡な日々を送る男。しかし彼が生きるその世界は、テレビ番組のために作られ、すべてコントロールされた虚構のものだった。

ハリウッド映画、常連のコメディアン俳優で、真っ先に名前が挙がる内の一人はジム・キャリーだろう。

『マスク』『Mr.ダマー』シリーズ、『ライアー ライアー』『ブルース・オールマイティ』『イエスマン “YES”は人生のパスワード』など、多くのコメディ映画の名作を残していて、私もこれらはすべて鑑賞している。
特に嘘つきの弁護士に扮するジム・キャリーが、息子に「パパが嘘を吐かなくなりますように」と神にお願いされ、本当に嘘を吐けなくなった『ライアーライアー』は、最高に面白くて、Blu-rayも購入したほど。

また記憶を除去する手術を受けた男女を描く『エターナル・サンシャイン』のような笑いは一切ないシリアスな作品にも、たまに出演している。

現在、Abemaで配信されている『世界の果てに、東出・ひろゆき置いてきた』で、ひろゆきとともに南米をサバイバルのような旅を行っている俳優の東出昌大は「ひろゆきさん、僕の尊敬する俳優に吹越満さんという方がいらっしゃるんですね。(名優たる由縁のエピソードを語り〜)吹越満ほどの役者でも尊敬する人っているんですか?って尋ねたんです。そしたら『ジムキャリー』って答えたんです」と語っていた。

若干、冗談のように聞こえなくもない。
ロバート・デ・ニーロとか、ジャック・ニコルソンのようなアカデミー賞常連の俳優ではなく、権威ある賞には縁のない人物を挙げたのだから。
ただ、ジム・キャリーの表情筋の動きは凄まじく、コメディアンとしての能力は突き抜けている。
俳優としての実力は良く分からないが、割と本気の回答なのだろう。

そんなジム・キャリー映画の中でも、マスではなく映画ファンに支持されている印象のあるのが本作『トゥルーマン・ショー』。
かなり有名な作品で、ジム・キャリー作品は一通りさらっていたつもりだったのたが、本作の内容はまるで記憶になかったので鑑賞した。
(内容に覚えはなかったので、やはり鑑賞していなかった)

相変わらずジム・キャリーのアホなキャラは現在。
とある島に住むジム・キャリー扮するトゥルーマンの日常はドッキリ・カメラでこっそりと撮られている。
朝起きて出勤し、仕事に奮闘する。
家に帰れば奥さんと交流し……といった日常のすべてを撮影され、テレビのリアリティーショウの番組として24時間、流されている。
島民はすべて俳優のため、テレビに流れているのを知らないのはトゥルーマンのみ。
日々を能天気に笑顔で過ごすトゥルーマンが可愛い。
何も知らない騙された男を、これほどコミカルに演じるのはさすがはジム・キャリー。

若干、冗長に思えるところもある。
そもそも何でトゥルーマンがリアリティーショウとしてドッキリに掛けられているのか、目的が良く分からない。
そのため、どういった結末を目指して向かっているのかが分からないので、中盤以降、若干、入り込めなかった。
また、もう少しどんな風に放送されているのか、またはトゥルーマン以外の役者や撮影陣のオフレコの動きなど、トゥルーマン以外の視点をもっと見せて欲しかった。

普通にトゥルーマンが生活している様子が描かれ続けるので、ドッキリを仕掛けている感が私は感じ取りづらかった。

さすがにクライマックスは面白かった。
思った以上のスケール感でトゥルーマンは仕掛けられており、やり過ぎ感に笑わせられる。
一体、そこまでして充分なリターンは得られるのか、といったツッコミをしたくなるが、この程度の設定の粗はコメディなので許せる。

後、後半になるとやっと制作陣の視点も増えてくるので、鮮度の高い映像がワクワク感を与えてくれた。

本作が映画ファンに好かれる理由は大胆かつ、ユニークな設定だろう。

シミュレーション仮説とか、実は世界は誰かに操られているとか、世の中には奇想天外な大胆な理論、都市伝説があるが、そのまま映画化したような内容だった。
創造力にあふれる内容は、私のようなモノ作りをする人間にとって新しい着想に繋がるし、良い刺激をもらった。

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■地面師たち

トゥルーマン・ショーの作品情報

■監督:ピーター・ウィアー
■出演者:ジム・キャリー
ローラ・リニー
ノア・エメリッヒ
ナターシャ・マケルホーン
ホランド・テイラー
エド・ハリス
■Wikipedia:トゥルーマン・ショー(ネタバレあり)
■映画批評サイト「rotten tomatoes」によるスコア
TOMATOMETER(批評家):94%
AUDIENCE SCORE(観客):89%

トゥルーマン・ショーを見れる配信サイト

Hulu:○(有料)
Amazonプライムビデオ:○(有料)○(Blu-ray)
Netflix:-
※2024年8月現在

この記事書いた人
柴田

子供の頃は大の活字嫌い。18歳で初めて自分で購入した小説『バトルロワイアル』に初期衝動を食らう。実写映画版も30回くらい観て、映画と小説に開花する。スリラー、SF、ホラー、青春、コメディ、ゾンビ、ノンフィクション辺りが好き。休みの日は映画、読書を楽しみつつ、エンタメ小説を書いています。腹括って執筆しているので、応募した新人賞に落ちると絶望してます。

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